(写真提供: 内閣広報室)
11月5日(月曜日),アジア欧州会合第9回首脳会合(ASEM9)出席のためラオスを訪問中の野田総理大臣は,現地時間11時55分頃(日本時間同日13時55分頃)から約35分間,ファン=ロンパイ欧州理事会議長(H.E. Mr. Herman VAN ROMPUY, President of the European Council)及びバローゾ欧州委員会委員長(H.E. Mr. José Manuel BARROSO, President of the European Commission)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1. 冒頭
野田総理から,EUのノーベル平和賞受賞に祝意を述べ,基本的価値を共有するグローバル・パートナーであるEUと引き続き様々な分野で協力を進めていきたい旨述べました。これに対し,ファン=ロンパイ議長から,最近複数の欧州委員が訪日したことは日EU関係緊密化の証左である旨述べ,また,バローゾ委員長から戦略的パートナーである日本との関係は大きく進展している旨述べました。
2. 欧州債務危機
野田総理から,我が国の支援に言及した上で,欧州自身が合意された取組を果断かつ迅速に実施していくことが重要である旨述べました。
3. 日EU・EPA
野田総理から,速やかに交渉権限の取得が可能となるよう,最大限の指導力を発揮するよう求めました。これに対し,ファン=ロンパイ議長およびバローゾ委員長から,交渉開始に向けお互いに努力していきたい旨述べました。
4. 日EU定期首脳協議
次回定期首脳協議については,来年のできるだけ早い時期に開催する方向で意見が一致しました。
5. 地域情勢
- (1)野田総理から,日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係の一つであり,現下の日中関係に対しては当初から一貫して冷静に対応し,アジア太平洋地域の責任ある国として,地域の平和と繁栄のために貢献していくとの日本の姿勢を説明しました。これに対し,ファン=ロンパイ議長から,説明いただいたような日本の平和的な対応を支持する旨応答がありました。
- (2)ミャンマーに関し,野田総理から,国際社会全体が同国の民主化・国民和解・経済改革に向けた取組を後押しするというメッセージを,同国政府をはじめ全ての関係者に伝えることが重要であると述べました。これに対し,バローゾ委員長から,ラオス訪問前に同国を訪問したとしつつ,ヤンゴンではテイン・セイン大統領,アウン・サン・スー・チー女史ほかと会談し,政治的・経済的・地政学的観点から,ミャンマーを支持する旨を伝えた,そのためには,特に経済的発展が重要であり,特恵関税の付与など,貿易の推進をするつもりである旨発言がありました。