野田総理大臣

日・タイ首脳会談(概要)

平成23年11月18日

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(写真)日・タイ首脳会談(概要)(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)

 11月18日,ASEAN関連首脳会議のためインドネシア・バリを訪問中の野田総理は,バリ・ヌサ・ドゥア会議場において12時15分から約30分間インラック・シナワット・タイ首相との間で会談を行いました。概要は次のとおりです。

  1. 冒頭,野田総理から,タイの洪水被害に対しお見舞いの意を伝えるとともに,東日本大震災の際にタイから多大な支援を得たことに感謝を述べ,また,これ まで我が国がタイに対し実施してきた緊急援助物資の供与,専門家派遣等につき触れつつ,今後とも我が国としてタイを全面的に支援していく旨述べました。 また,工業団地の冠水によりサプライチェーンを通じ,地域経済全体に影響が生じている旨述べるとともに,日系企業の早期回復は,タイの経済復興にとって極めて重要であり,工場の早期再開に向けた必要資機材の輸入や応援要員の滞在許可につきタイ政府の配慮を求めました。
  2. これに対し,インラック首相から,タイとしては洪水対策として,救援,復興,さらに中長期的対策を行うことを考えており,そのための委員会を設置する とともに,相当規模の予算措置を講ずることを検討している,また,日本からは,治水と復旧計画に向けて産業界の意見を聴取するとともに,JICAなどを含 め,技術的な支援をいただきたいと思っている,できるだけ早期に投資家の信頼を回復し,復旧を迅速に進めていきたいと考えている,このために両国の外務大 臣どうしが協力して,復興のための計画を立てていくことを提案したい,復旧のために必要な資機材の輸入に対する関税の減免措置や,支援の要員の入国・滞在 の便宜を講じ,日本の活動を支援したい,と述べました。
  3. 野田総理から,昨年タイのデモの中で発生した邦人死亡事件について,一日も早く真相究明がなされることを求めました。これに対し,インラック首相は,早期の真相究明を図りたい旨述べました。
  4. また,両首脳は,日タイ両国が,防災協力を含む地域協力について積極的に進めて行くことで一致しました。野田総理から,次回の日本・メコン諸国首脳会 議は,来年の適切な時期に日本で開催したい旨述べ,これに対しインラック首相から,日本のイニシアティブに感謝する旨の発言がありました。
  5. 最後に,インラック首相からは,訪日を楽しみにしているとともに,野田総理にタイを訪問していただきたい旨述べました。

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