
日・ミャンマー首脳会談(概要)
平成23年11月18日
(英語版)

(写真提供:内閣広報室)
11月18日,野田総理は,日ASEAN首脳会議等出席のため訪問したインドネシア・バリ島において17時45分から約45分間,テイン・セイン・ミャンマー大統領との間で首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。ミャンマーの民政移管後,初の首脳会談となった。
- 冒頭,野田総理より,ASEAN首脳会議におけるミャンマーのASEAN議長国就任決定を歓迎する旨述べるとともに,テイン・セイン大統領の民主化・ 国民和解に向けた前向きな措置を評価し,同大統領の努力を支援したい旨表明した。また,同18日の動きとして,アウン・サン・スー・チー女史が率いる国民 民主連盟(NLD)が政党登録及び選挙への参加を決めたと聞いており,我が国として,ミャンマーにおける国民融和に向けた具体的な進展として歓迎する旨述 べた。同時に,更なる政治犯の釈放を含め,民主化・国民和解を確固たるものにしていくことを期待する旨述べた。これに対し,テイン・セイン大統領から,民 政移管後,迅速に,国民のために様々な改革を行っており,今後も努力を継続していく,スー・チー女史とも協力していきたい旨の発言があった。
- 東日本大震災に際し,ミャンマーからの見舞と義援金に改めて謝意を述べ,洪水被害を受けた同国に見舞の言葉を伝えるとともに,既に緊急援助を実施したが,要望があれば更なる支援を検討したい旨述べた。
- 次に,野田総理より,日・ASEAN首脳会議で表明したとおり,ミャンマーにおける総合開発の調査を実施する旨伝達した。また,経済協力に係る政策協 議で実務的な協議を早急に実施したい旨伝達した。テイン・セイン大統領からは,民主化・国民和解を確固たるものにする上で,貧困に直面する地方の開発を含めた経済開発が重要であり,日本からの協力に期待している旨説明があった。
- 経済分野では,野田総理より,既に複数の経済ミッションが訪問し,いくつかの企業が投資実現に向け動いている旨述べた。
- 文化交流については,野田総理より,遺跡修復・保存の専門家を近く派遣予定であると述べた。
- 野田総理より,2007年に発生した長井氏死亡事件に関し,真相究明と遺品の返還への協力を要請した。テイン・セイン大統領からは,真相究明に向けた調査及び協力に努めてきているが,遺品は未だ見つかっておらず,心を痛めている旨反応があった。
- 野田総理より,来年の適切な時期に日本で第4回日メコン首脳会議を開催予定であり,テイン・セイン大統領に訪日いただきたい旨述べた。これに対し,テイン・セイン大統領から,訪日が実現するよう努力したい旨反応があった。また,同大統領より,野田総理にミャンマーを訪問していただきたい旨の話があっ た。