(写真提供:内閣広報室)
11月12日(土曜日)15時30分から15時55分(現地時間)まで,ホノルルAPEC首脳会議に出席した野田佳彦総理大臣は,ウマラ(Mr. Ollanta Humala)・ペルー大統領と会談したところ,概要以下のとおりです。
1 冒頭
(1) 野田総理から,『東日本大震災にかかる,大統領を始めペルー関係者から頂いた暖かい支援に感謝するとともに,今後,ペルーを含む諸外国の活力も取り込みながら「開かれた復興」を本格化させていく。』旨発言しました。引き続き,野田総理から,『ペルーとの関係は近年一層緊密なものとなっており,我が国は,ウマラ大統領の政権の下でも,関係を更に発展・深化させていきたい。』旨発言しました。
(2) ウマラ大統領からは,自分は日系人学校の卒業生であり,日本には親愛の念を有している,広島を訪問したこともあり,日本との友好協力関係をさらに発展させたい旨発言がありました。
2 二国間関係
(1) ウマラ大統領から,日・ペルー経済連携協定(EPA)の日本側の早期手続きを期待したい旨述べたのに対し,野田総理から,『日・ペルーEPAは現下の良好な二国間関係の象徴であり,我が方では現在行われている臨時国会で承認を得るべく,早期発効のため,努力したい。』旨発言しました。
(2) ウマラ大統領から,留学生の交流,日本からの技術協力への期待,日本で就労している日系人への支援等に言及がありました。
(3) 野田総理から,『持続可能な形で貧困削減を実現するためには,安定的な経済成長の確保が不可欠であり,我が国としては,ペルーのそれらの努力を支援するため,ペルーの要請を踏まえ,貧困層を対象とする円借款2案件の供与を決定した。同円借款がウマラ大統領の重視する社会的包摂に資することを期待する。』旨発言しました。ウマラ大統領からは,日本政府の円借款供与の決定は,大いに役立つものであり,感謝する旨発言がありました。
(4) 野田総理から,今般,日本政府として,TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを伝えました。これに対して,ウマラ大統領からは,ペルーとして日本との協議に協力したい旨発言がありました。
(5) 最後に,ウマラ大統領から,野田総理のペルー訪問の招請があり,野田総理からも,ウマラ大統領の訪日に期待したい旨発言しました。