本8日(日曜日)11時30分から約20分間,野田佳彦総理大臣は,来日中のローラン・ファビウス・フランス共和国外務大臣(H.E. Mr. Laurent Fabius, Minister of Foreign Affairs of the French Republic)の表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
- 野田総理より,オランド政権の誕生とファビウス外相の就任に対して祝意を表すると共に,オランド政権の日本重視姿勢を歓迎し,「特別なパートナー関係」構築に向け目に見える成果を挙げるべく互いに努力したい,早い時期のオランド大統領の訪日を期待する旨述べました。 これに対して,ファビウス外相からは,前日の外相会談で玄葉大臣から示唆のあった今後5年を見据えた首脳間の成果文書を作成する方向で作業を進めたい,日仏関係は良好であるが環境・エネルギー,人的交流のための観光促進,防衛協力などの面で更に前進したい,オランド大統領の早期訪日は是非前向きに検討するよう大統領に進言する旨述べました。
- 野田総理より現下の欧州債務危機に関し,我が国が行った積極的支援を説明しつつ,6月末の欧州理事会等での合意を,欧州が果断かつ迅速に実施していくことを強く期待すると述べ,また,EPA交渉の開始につき,日本側の努力を説明しつつ,仏側のイニシアティブに期待を表明しました。
これに対してファビウス外相より,欧州債務危機に際しての日本の支援はEUに対する高い信頼と評価の現れであり感謝したいとしつつ,EPAに関しては,産業界に慎重論と日本の更なる市場開放を求める声があるが,問題は解決可能と確信しており,仏政府としては実現に前向きである旨述べました。