本2日(月曜日)午後7時から約25分間,野田佳彦内閣総理大臣とアンゲラ・メルケル・ドイツ首相(H.E. Dr. Angela MERKEL, Chancellor of the Federal Republic of Germany)は,先方発意により,電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,メルケル首相から,東日本大震災後の復興に向けて歩みを進めている日本に対して,ドイツの連帯を改めて強調する発言があり,これに対して野田総理から,感謝の意を述べました。
- 欧州債務危機に関して,メルケル首相から,欧州におけるファイアーウォール強化等の進展について説明の上,国際通貨基金(IMF)資金基盤強化に対する日本の協力に期待の表明がありました。これに対し,野田総理から,ファイアーウォール強化の合意に至ったことに歓迎の意を述べた上で,日本としては,今回の進展を踏まえてIMF資金基盤強化に対する貢献についても具体的な検討を開始する旨述べました。
- さらに,野田総理から,日欧間の連携を進める上では,日EU・EPAの早期交渉開始が重要である旨述べました。これを受け,メルケル首相から,日EU・EPAの重要性に賛意を示しつつ,日EU双方が柔軟性を示すべきである旨述べました。
- 両首相は,北朝鮮情勢やイランについても意見交換を行いました。野田総理より,北朝鮮によるミサイルの発射は強行されれば明確な安保理決議違反であり,ドイツとも連携しつつ,引き続き強く自制を求めたい旨述べました。これに対し,メルケル首相より,野田総理と全く同じ考えである旨応じました。また,イランの核問題について,両首脳は,引き続き緊密に協力していくことを確認しました。