平成17年7月8日
G8首脳会合出席のため英国グレンイーグルズを訪問中の小泉総理大臣は、現地時間7日午後3時35分過ぎ(日本時間7日午後11時35分過ぎ)より約30分間、グレンイーグルズ・ホテル内においてプーチン露大統領と会談したところ、右概要以下のとおり。
会談の結果、プーチン大統領が本年11月20日から22日の日程で訪日することで合意した。
両首脳は、日露関係が「日露行動計画」に基づいて幅広い分野で着実に進展していることを歓迎するとともに、プーチン大統領の訪日に向け、日露協力を一層進めていくことで一致した。
この関連で、プーチン大統領より、トヨタ自動車のサンクトペテルブルク進出を高く評価しており、ロシア政府としても最大限支援していく旨の発言があった。
北方領土問題については、困難な問題ではあるが、小泉総理とプーチン大統領が共に政治的指導力を発揮してしっかり取り組んでいくこと、特に両国外務大臣・外務当局間で力を合わせて努力していくことを確認した。
小泉総理より、グレンイーグルズ・サミット開催の日にロンドンで非道なテロが行われたことに対する強い憤りを表明するとともに、明年ロシアで行われるG8サミットの成功のために最大限の協力を行う用意がある旨述べた。これに対しプーチン大統領より謝意の表明があり、両首脳は、日露両国が明年のサミットの成功に向けてあらゆるレベルで緊密に協力していくことで一致した。
(1)太平洋パイプライン・プロジェクト
太平洋岸までパイプラインを建設することが、日露双方にとって戦略的に重要であるという認識で一致するとともに、今後とも緊密に協議していくことで一致した。
(2)国連安保理改革
プーチン大統領より、改めて我が国の常任理事国入りに関し支持表明があった。また、プーチン大統領より、G4の枠組み決議案が幅広い支持を集めることの重要性を強調するとともに、幅広い支持が集まればロシアとしても支持する旨述べた。両首脳は、包括的な国連改革を実現するべく緊密に連携していくことで一致した。