小泉総理大臣

アフリカの平和と発展に向けた我が国の新たな取り組み
~小泉総理のアフリカ政策演説にて発表~

2006年5月1日

ダルフール支援

 ダルフール問題の解決に向け、アフリカ連合(AU)が停戦合意の履行監視のためにミッション(AMIS)を派遣するとともに、当事者間の和平合意に向けた交渉を調停し、政治的な解決を目指している。

 こうしたアフリカ自身によるダルフール問題解決の努力を支援するために、我が国は既にダルフール危機の対応への鍵を握るAMIS及び関連活動に対し、約500万ドルの支援を実施している。今般、AMISの活動を支えるため約870万ドルの緊急支援を行うこととした。

 また、ダルフールの人道状況の改善のため、1,000万ドル程度の支援を実施していく考え。

小型武器対策支援

 小型武器の無秩序な拡散はアフリカの紛争発生・激化の主要な要因の一つであり、人間の安全保障に対する直接的な脅威でもある。平和国家として他国に武器輸出を行わない我が国は、非合法な小型武器規制の国際的枠組み作りに主導的役割を果たしてきたほか、アフリカでの小型武器回収等現場のプロジェクトを積極的に支援。今後はさらにアフリカでの小型武器規制が実効的なものとなるよう取り組みを強化する。

テロ対策支援

 テロリストに安住の地を与えないとの観点からも、テロ対策は国際社会全体が息長く取り組むべき問題。アフリカでは、各国のほか、AUもテロ対策センターを設立しテロ対策に取り組んでいる。

 我が国は、アジアでの経験も活かして、アフリカのテロへの取り組みを後押しする。

NEPAD支援

 アフリカの手による初の包括的開発計画であるNEPADは既に実施段階。我が国は、NEPAD 事務局と緊密に対話を行いつつ協力を進めている(3月に東京で政策対話実施)。我が国の当面の重点支援分野は、1)インフラ、2)農業、3)貿易・投資促進、民間セクター開発、4)人材開発。

 我が国が国際援助協調の下でアフリカにおける経済成長を支えるために支援検討対象としている当面のNEPADインフラ案件は、1)マリ・セネガル南回廊整備計画、2)ナカラ回廊開発計画、3)アンゴラ港湾改修計画、4)ケニア・モンバサ港改修計画、5)ガーナ・タコラディ港拡充及び周辺道路網整備。

 農業分野では、ネリカ稲の開発・普及に向け、当面ギニア及びウガンダを東西の拠点として重点的に支援。

 人材開発では、今後の連携の候補となる技術協力案件は、1)感染症及び寄生虫症研究・対策(ケニア)、2)西アフリカ国際寄生虫症対策(ガーナ)、3)対アフリカ諸国職業訓練(セネガル)、4)職業訓練指導員向け訓練(ウガンダ)。

対アフリカ感染症行動計画(詳細別紙(PDF)PDF

 2005年6月に我が国が発表した「『保健と開発』に関するイニシアティブ」をアフリカにおいて具体化するため、感染症についての実施方針を示したもの。具体的には、1)HIV/AIDS対策、2)マラリア・結核対策、3)ポリオ対策、4)寄生虫対策、5)新興感染症(鳥インフルエンザ)対策の推進や、我が国の支援で設立された感染症対策関連機関(ガーナ「野口記念医学研究所」、ケニア「中央医学研究所」等)を活用した人材育成・機関相互のネットワーク強化を実施。

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