平成17年4月24日
小泉総理大臣は、4月21日-24日、アジア・アフリカ(A・A)首脳会議及びバンドン会議50周年記念行事に出席するため、インドネシアを訪問したところ、概要及びとりあえずの評価は以下の通り。
(1)日程
4月22日(金曜日)及び23日(土曜日)【ジャカルタ】
アジア・アフリカ首脳会議及びアジア・アフリカ・ビジネス・サミット
4月24日(日曜日)バンドン会議50周年記念行事【バンドン】
(この間、下記のとおり二国間首脳会談、アチェ州視察を行った。)
(2)全体会合
(イ)アジア、アフリカより104ヶ国の諸国の首脳・閣僚等の他、国連事務総長及び18の国際・地域機関の代表が参集した同会議に、我が国はG8より唯一の参加。
(ロ)同会議では、アジアとアフリカの間の包括的な協力関係の強化のための諸原則を盛り込んだ首脳宣言「新たなアジア・アフリカ戦略的パートナーシップ」を採択。同宣言の特徴は以下の通り。
(ハ)加えて採択された「津波、地震及び他の自然災害に関するアジア・アフリカ共同首脳声明」では、昨年12月のスマトラ沖大地震及び津波被害による惨害と両大陸の結びつきの認識の下、早期警戒システム開発のための統合的戦略構築等の行動が謳われている。
(3)小泉総理スピーチ
(4)「アジア・アフリカ・ビジネス・サミット」
本会議と並行して行われた本サミットでも小泉総理はスピーチを行い、アジア・アフリカ両地域の経済関係強化を通じた両地域の発展のための我が国の新たな取組を表明。
(イ)「TICADエクスチェンジ・ネットワーク」の立ち上げ。
(ロ)2006年の「第4回アフリカ・アジア・ビジネス・フォーラム」の開催。
(ハ)2008年のTICAD IVに向けアジア・アフリカ間の経済関係を更に推進。
(5)二国間会談
今次会議の機会を捉え、ユドヨノ・インドネシア大統領、ムベキ南アフリカ大統領、胡錦濤中国国家主席、カルザイ・アフガニスタン大統領、及びアナン国連事務総長と会談を行った。また、タン・シュエ・ミャンマー国家平和開発評議会議長など12ヶ国首脳と立ち話を行った。
(6)アチェ州の視察
23日、先の地震・津波で甚大な被害に遭ったアチェ州を視察、現地で活動する援助関係者等と懇談し、復旧復興支援の継続を表明した。
(1)多数のアジア・アフリカ諸国の首脳が顔を揃える場で行われた総理スピーチは、「歴史問題」に関する我が国の認識を改めて国際社会に示すこととなり、また、戦後の我が国の平和国家としての歩みを強く訴える機会となった。
(2)特に、アジア・アフリカ地域への開発支援強化に関する我が国の具体策の表明は各国から評価を得た。本年のG8等の主要議題であるアフリカ問題への我が国の取り組みをアピールすることができた。
(3)国連改革の重要性を広く訴え、安保理についてはアナン国連事務総長が提案しているように、九月までに改革について決定を行うべきとの主張を改めて示す機会ともなった。
(4)昨年12月のスマトラ沖大地震及び津波の最大の被災国であるインドネシアで開催された本会議にて、既に行った5億ドルの緊急無償支援に続き、防災災害復興支援で新たな具体的支援策を打ち出せた。
(5)この機会を捉えて精力的に行われた各会談を通じて、二国間関係を首脳レベルで進展させることができた。