平成18年9月9日
フィンランド訪問中の小泉総理は、9日午後4時10分頃(日本時間午後10時10分頃)より、アロヨ・フィリピン大統領との間で約25分間、日・フィリピン首脳会談を行った。結果概要は下のとおり(当方:長勢官房副長官、石川経済局長、渥美南部アジア部長他、先方:ロムロ外務長官、ファビラ貿易産業長官、サンチャゴ上院議員他同席)。
なお、会談に先立ち、両首脳は日・フィリピン経済連携協定に署名した。
(1)小泉総理より、日・フィリピン経済連携協定に関わった関係者の努力への謝意及び同協定による両国関係の更なる促進への期待を表明。アロヨ大統領より、これまでの日本からの投資や日本との貿易によりフィリピンは裨益してきたことを述べつつ、同協定が二国間関係を更に促進することへの期待を表明。
(2)アロヨ大統領より、ミンダナオ和平に係る国際監視団(IMT)への日本の参加及び同地域へのODA供与について謝意を表明。
(3)アロヨ大統領より、「くん製マグロ」に係る日本の輸入規制(注:一酸化炭素処理されたマグロ等鮮魚の輸入禁止)について協力要請があり、小泉総理より、本件規制は、輸入品に対してのみでなく国内でも実施されていること及び日本人は食品の安全には敏感であることを説明した。
(4)アロヨ大統領より、これまでの両国関係への小泉総理の貢献について謝意が示されたのに対し、小泉総理より、新総理になっても両国の友好・協力関係は変わることなく、一層促進されるであろうと述べた。
(1)アロヨ大統領及び同席者より、小泉総理の質問に応え、フィリピンにおけるココナッツオイルやサトウキビを利用した代替エネルギー研究の状況について紹介。小泉総理より、日本も代替エネルギーの利用を推進していきたい、また、代替エネルギーの問題は、世界経済のみならず環境保護の観点からも重要である旨述べた。
(2)小泉総理より、マラッカ海峡の海賊対策問題における両国の一層の協力を呼びかけたのに対し、アロヨ大統領より、日本の同問題への様々な熱心な取り組みをフィリピンとしても支持したい旨述べた。