本17日(金曜日)午後18時から約1時間,菅直人内閣総理大臣は,実務訪問賓客として来日中のスシロ・バンバン・ユドヨノ・インドネシア大統領(H.E. Dr. Susilo Bambang Yudhoyono, President of the Republic of Indonesia)と日・インドネシア首脳会談を行いました。概要は以下のとおりです(インドネシア側:ジョコ・スヤント政治・治安担当調整大臣,マルティ外務大臣,ディポ・アラム内閣官房長官,ヒダヤット工業大臣他,日本側:松本剛明外務大臣,福山哲郎官房副長官他同席)。また,19時20分頃から約1時間,菅総理主催夕食会を行いました。
- 菅総理より,ユドヨノ大統領自らが訪日し,また,被災地を訪問されることを大変嬉しく思う,これは両国民を繋ぐ大きな意味がある旨述べ,インドネシアによる日ASEAN特別外相会議開催に謝意を表しました。これに対し,ユドヨノ大統領より,今次訪問の目的の一つがインドネシア国民から東日本大震災に係るお見舞いの意を伝えることである旨述べました。
- 菅総理より,日インドネシアの戦略的パートナーシップをより強化したい旨述べ,ユドヨノ大統領より今次訪日の第二の目的は日インドネシアの良好な関係を更に強化することと応じました。これを受け,両首脳は,二国間関係について,閣僚級戦略対話,閣僚級経済協議,防衛大臣間協議を定期開催すること,また,外務省・防衛省局長級の政務・安全保障協議を始めること,政治,安全保障,防衛,経済協力のあらゆる分野で協力を深めることで一致しました。経済面では,菅総理より,インフラ整備面での連携強化の重要性を指摘し,本日の中部ジャワ石炭火力発電所入札での日本企業落札につき言及しました。ユドヨノ大統領より,インフラ,エネルギー,投資,貿易の分野での関係強化への期待が表明されました。
- また,両首脳は,戦略的パートナーシップを深化させ,地域・世界の課題に貢献していくことで一致しました。具体的には,インドネシアが本年,議長国を務めるASEAN関連会議の成功のために協力してゆくこと,特に新しい日ASEAN共同宣言,行動計画の策定や本年の米露が参加するEASにおける協力,海洋の安全等の地域共通の概念・ルールの強化等で一致しました。また,バリ民主主義フォーラムを通じた民主主義の推進や共に大震災を経験した両国間での防災面での協力や気候変動等での連携を確認しました。