総理大臣

日EU首脳協議(概要)

平成22年11月12日

(写真)日EU首脳協議前にロンパイ欧州理事会議長とバローゾ欧州委員会委員長と握手する菅総理 (写真)日EU首脳協議で会談する菅総理
(写真提供: 内閣広報室)


 G20出席のため韓国訪問中の菅総理は、12日午前8時15分より約35分間,ファン=ロンパイ欧州理事会議長及びバローゾ欧州委員会委員長と日・EU首脳協議を行ったところ概要以下のとおり。

  1. 冒頭,菅総理より,ブリュッセルで先月お二人にお会いしたが、今般再度会談を行うことが出来欣快、また、我が国とEUは、価値観を共有するパートナーであり,日EUは,政治,経済,文化等幅広い分野において関係を強化すべきである旨述べた。
  2. これに対し、ファン=ロンパイ議長より、日本とは貿易のみでなく、政治面での協力についても集中的に議論していきたい、また、日EU間で課題になっている非関税措置につき建設的に議論をしていきたく、本日は日EU・EPAにつき集中的に議論したい旨述べた。バローゾ委員長よりは、日EU双方でEPAにつき協力していくことがブリュッセルでの会談の際に確認されたことを再確認した上で、現在は日EU合同ハイレベル・グループで議論を行っている中間的な状況であるとし、今後、次回の日EU定期首脳協議で包括的にかつより詳細に進めていきたい、菅総理のリーダーシップに期待する旨述べた。また、同委員長より、ブリュッセルでの首脳会談以降の菅総理の努力および日本政府のコミットメントに対する感謝の意が表された。
  3. 菅総理より、ファン=ロンパイ議長が述べたとおり、日EU関係を貿易経済面とともに、政治面でもいろいろと協力を強化していきたい旨述べ、日EU間の政治面での協力の成功例として、10月に行われた日・EU中央アジア国境管理セミナーを紹介。
  4. 菅総理より、日EU間で課題となっている非関税措置等に対する日本側の努力を説明したい旨述べ、ブリュッセルでEU側からG20で首脳協議を行おうとの提案があったのは、日EU経済関係を包括的に強化したいとの姿勢の現れと認識しており、この文脈の中で、課題となっている「いくつかの特定の非関税案件」については、既に合意しているものもあり、また交渉中のものについては一定の前進がみられたものもあり、更に「いくつかの特定の非関税案件」以外にも、EUの関心のある非関税措置についても作業を集中的に加速させたいと考えている旨述べた。また、同総理より、日本は今般「包括的経済連携に関する基本方針」を決定したところ、EUとのEPAについても同方針に基づきしっかりと取り組みたい、また、TPPについても同方針に則って進めていきたい旨述べた。
  5. これに対し、バローゾ委員長より、菅総理の積極的なコミットメントに感謝したいと述べた上で、ブリュッセルでの会談以降、一定の前進があったことを認めるとともに、日本の非関税措置に加えて、規制改革についても日本の強い意志を求めたい、引き続き合同ハイレベル・グループで継続的に議論させていきたい旨述べた。
  6. 菅総理より、規制改革も不必要な規制をなくすという観点で国内的にも努力しており、各大臣にも、一層改革を進めるよう指示したい旨述べた。
  7. バローゾ委員長およびファン=ロンパイ議長より、具体的な提案として、次回の日EU合同ハイレベル・グループの議論の後に、明年の日EU定期首脳協議に先立って、日EU双方の担当閣僚間で会談を行うことについて提案があった。これに対し、菅総理よりは、同提案を前向きに検討したい、合同ハイレベル・グ ループの後に、担当閣僚による議論の場を設け、ここでの検討状況を踏まえて日EU定期首脳協議でEPA交渉開始に向けてよい結果が出せるよう、お互いに努 力していきたい旨述べた。
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