本4日(月曜日)午後6時(日本時間)から約20分間,先方の発意により,菅直人内閣総理大臣は,ドゥラン・バローゾ欧州委員会委員長(Mr.Jose Manuel Durao BARROSO, President of the European Commission)と電話会談を行ったところ,やりとりの概要は以下のとおりです。
- バローゾ委員長から,東日本大震災に対する日本政府及び国民の対応に敬意を表すると共に,日本の要望に応じて引き続き支援を行う用意がある,福島原子力発電所については日本政府の対応を完全に信頼している,EUは日本と共にある、原子力安全の強化についての国際的議論において日本とも協力していきたい旨述べました。
- これに対して,菅総理より,EUからのお見舞いの言葉と連帯の表明及び物資支援・義捐金に対し謝意を述べた上で,地震・津波後の状況,特に,福島原子力発電所の状況につき説明し,EUを始め国際社会に対し最大限の透明性をもって引き続き情報を提供していきたい旨述べました。また、日本からの食品等の輸入へのEU側の冷静・合理的な対応を要請しました。
- バローゾ委員長より,先般の欧州理事会の結論文書において日本との自由貿易協定の締結の可能性が言及された旨説明しつつ,日・EU関係を政治,経済面等包括的に強化していきたい旨述べ,菅総理より同感である旨述べました。
- 最後に,菅総理より,現下の被害状況が改善し,5月下旬に開催されるG8サミットの機会に会うことを期待している旨発言し,電話会談を終えました。