本21日夜、菅直人内閣総理大臣は約1時間にわたり来日中のジュリア・ギラード豪州首相(The Hon Julia Gillard MP, Prime Minister of Australia)とワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 菅総理より、今般のギラード首相の来日は、あたかも日本全体が危険であるかのような外国の一部にある根拠のない風評を払拭する上で有効である、本日の夕食の食材には被災地の名産品を使用しており、ギラード首相に食して頂ければ、被災地の産品の信頼を回復することにも資する旨述べました。これに対しギラード首相は、美味しい食事を頂くことで被災地のために貢献できるのであれば、喜んで貢献したい旨述べました。
- ギラード首相より、今年後半にインドネシアで開催される東アジア首脳会議(EAS)は米国とロシアが参加する形で行われる最初の拡大会議であり、これまでの優先課題に加え、政治・安全保障分野で意味のある対話を行うために周到に準備を進めていきたい旨述べました。菅総理より、地域の主要国をすべて包摂することになったEASの重要性は増している旨発言しました。両首脳は、次回首脳会議の成功のため緊密に連携していくことで一致しました。さらに両首脳は、北朝鮮を含む地域情勢につき意見交換の上、中国が国際社会において大きな役割を果たすようになっていることを歓迎し、一層建設的な役割を期待するとの認識で一致しました。
- 菅総理より、先のサルコジ仏大統領の来日に触れつつ、エネルギー分野の協力が今後重要な課題になっていく旨述べました。ギラード首相より、世界の景気回復と雇用創出に焦点を当てつつ、強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組みの下での作業を含め、G20サミットで大きな成果を挙げることが必要である旨発言がありました。両首脳は11月のG20サミットの成功に向け、緊密に協力していくことで一致しました。