福田総理大臣

福田総理の世界経済フォーラム2008年年次総会
(通称「ダボス会議」)出席:概要と評価

平成20年1月27日

1.概要

(1)福田総理は、1月25日から27日まで、世界経済フォーラム年次総会(通称「ダボス会議」)に出席した。

(2)総理は26日、特別講演を行い、北海道洞爺湖サミットやTICAD IVに向けた議長としての考え方やイニシアティブを表明した。

(3)ダボス滞在時間は約半日と短かったが、総理は特別講演の他に以下の会合に出席した。

(イ)アフリカ問題関係者(ワッド・セネガル大統領、ゼーリック世銀総裁、ブレア前英首相、U2ボノ氏、ゲイツ米マイクロソフト会長、緒方JICA理事長)との会合

(ロ)「保護する責任:人の安全保障と国際的な行動」に関する非公式会合での冒頭挨拶

(主な出席者:ワッド・セネガル大統領、ミリバンド英国外務・英連邦大臣など)

(ハ)国際ビジネス評議会(IBC:世界的企業約100社CEOの集まり)昼食会への出席

(ニ)ブレア英前首相、クシュパン・スイス大統領とのバイ会談

2.評価

(1)本年は、G8サミット議長国とTICAD IV開催が重なる、我が国外交にとって極めて重要な年である。このような年の初めに、国際的な注目が集まるダボス会議において、北海道洞爺湖サミットやTICAD IVの主要テーマに関する我が国のメッセージやイニシアティブを、世界に向けて効果的に発信した。

(2)総理は特別講演の中で、最近の金融市場の混乱や株安等を踏まえ、世界経済及び日本経済の現状認識並びに直面する課題に対するあり得べき対応について述べるとともに、北海道洞爺湖サミットに向け、気候変動問題及び開発・アフリカ問題への取り組みの道筋を示した。特に気候変動問題については、「クールアース」推進構想を発表し、初めて国別総量目標を設定することに言及し、100億ドルの途上国支援(クールアースパートナーシップ)を発表するなど我が国の決意を具体的に示した。

(3)アフリカ問題関係者との会合では、各出席者からこれまでの日本の対アフリカ支援に対する評価が表明され、TICAD IVやサミットに向けた今後の協力のあり方等について有意義な提言を得ることができた。同会合はメディアの関心も高かった。また、IBCとの昼食会においては、世界のビジネス・リーダー達との間で、現下の世界経済情勢や日本経済の課題などに関して率直な意見交換を行うことができた。

(4)各会合の出席者から、世界経済、気候変動、開発・アフリカ(MDGを含む)への日本の対応につき大きな期待が寄せられた。

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