
福田総理と著名人とのアフリカ問題に関する少人数会合
平成20年1月26日
- 1月26日(土曜日)午前10時30分より約40分、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)出席のためスイスのダボスを訪問中の福田康夫内閣総理大臣は、ワッド・セネガル大統領、ゼーリック世銀総裁、ブレア前英首相、ボノ(U2)、ゲイツ米マイクロソフト社会長および緒方JICA理事長とのアフリカ問題に関する少人数会合に出席した。
- 冒頭、福田総理より、「アフリカ問題の解決なくして世界の安定と繁栄はなし」との我が国の基本的考え方を紹介し、「本年5月のTICADIVおよび7月の北海道洞爺湖サミットに議長として責任を持って取り組んでいく」旨述べた。
- 続けて各参加者より発言がなされ、ゲイツ会長よりは「G8によるMDGsへの取り組みについて、勇気づけられている。グレンイーグルス・サミット、ハイリゲンダム・サミットにおいて、アフリカ問題に関する新しいアイデアが提案されてきた。保健、教育、水等の問題をはじめ、MDGsの達成に向け、本年のサミットで成果を期待している」旨発言があった。
- 緒方理事長よりは、アフリカにおけるJICAの活動が紹介されるとともに、「世銀や、ボノ、ゲイツ会長等による、アフリカ問題への取り組みを評価する」旨発言がなされた。
- ゼーリック世銀総裁より、TICADVI共同議長として、日本の貢献に感謝したい、世界経済が困難な時期にあるが、北海道洞爺湖サミットに向けて、途上国での開発問題についてより焦点を当て、希望を与えることが重要ある」旨発言がなされた。
- ワッド大統領よりは、「アフリカの開発に当たってはインフラ整備が最も重要であり、これなくして発展は望めない。インフラ整備がなされた上で、民間投資や、人材育成も期待できる」旨発言がなされ、また、「万人のための教育(EFA)ダカール宣言」に言及しつつ教育の必要性が指摘された。
- ボノよりは、「これまでの日本の取り組みを評価するが最近の援助額が減少していることに若干心配している、TICADIV及び北海道洞爺湖サミットは全世界が注目している。また、ファイナンシャル・タイムスに掲載された、環境と開発に係る総理の視点に感銘をおぼえる」旨述べた。
- ブレア前英首相は、「北海道洞爺湖サミットに向けて、これまでに達成できたことおよび達成できなかったことを明らかにしつつ、今後の支援のあり方について再評価し、議論すべきである」旨強調した。
- 最後に、福田総理より、「各参加者から寄せられた指摘はいずれも重要な点であり、着実に実行していくことが大事と考える。政府がリーダーシップを取ることは当然であるが、民間の資金の活用やNGOとの協力も極めて重要。色々なものを動員して実施していきたい」旨述べた。