福田総理大臣

福田総理と呉邦国全人代常務委員長との会談(概要)

平成19年12月28日

 福田総理は、12月28日16時から約40分間、人民大会堂において、呉邦国全人代常務委員長との会談を行ったところ、やりとりの概要以下のとおり。

1.呉邦国委員長発言概要

(1)福田総理の訪中を心より歓迎。今次訪中が日中関係を大いに促進させることを希望。

(2)日中両国は隣国であり、両国が友好的に付き合わない理由はない。和すれば共に栄え、闘えば共に傷つく。第17回党大会においても、日中友好の方針を明確に打ち出した。今回の福田総理の訪中、来年の胡錦濤国家主席の訪日を通じ、両国関係を新たな段階に発展させたい。

(3)今年は「文化・スポーツ交流年」であり、300あまりの活動が成功裡に実施された。来年は、日中平和友好条約締結30周年であり、北京オリンピックの年。「日中青少年友好交流年」等の活動を心をこめて準備したい。

(4)衆参両議院と全人代との間で定期的な交流のメカニズムがあり、良好な成果を得ている。引き続き議会、国会議員の間の交流を促進したい。

(5)環境の面では日本の成果に学びたい。中国も環境保護に力を入れており、全人代の会議でも話し合われることが多い。経済の相互補完関係も強く、これらの関係を更に発展させたい。

2.福田総理発言概要

(1)中国側の歓迎に感謝。双方にはぞれぞれ異なる立場があるが、双方が各々の立場を越えて協力することでアジアおよび国際社会に貢献できる。

(2)温家宝総理と会談を行ったが、日中両国ではほとんどの考えが一致している。重要なのは、今回達成した共通の認識を実行に移すことである。

(3)環境保護については、温家宝総理に提案を行った。先般のバリ会合では、米国、中国等の国家も参加する枠組みについて一致した。日本側からは、中国側に環境協力に対する情報交換、提供のための協力プロジェクトを提案している。過去、日本も環境汚染等の公害に苦しんだが、数年で改善させた。こうした経験が、中国で役に立てば良いと思う。

(4)議会、国会議員の交流も呉委員長の指導を得て、活発化させたい。

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