麻生総理大臣

日中首脳会談(概要)

平成21年4月11日

 麻生総理は、11日13時(現地時間)から約50分間、ASEAN関連首脳会議に出席のため訪問中のタイ・パタヤにおいて、温家宝国務院総理との間で会談を行った(中国側:楊潔チ・外交部長、張平・国家発展改革委員会主任、謝旭人・財政部長、陳徳明・商務部長他、日本側:二階経済産業大臣、中曽根外務大臣、松本官房副長官他同席。)。

1.日中関係

(1)麻生総理の訪中

 4月29日~30日の麻生総理の訪中について、温総理から歓迎の意が表明され、同訪問が成功するよう緊密に準備を強化していくことで一致した。

(2)東シナ海の資源開発

 麻生総理から、国際約束締結交渉が開始されないことは非常に残念であり、早期の交渉開始に向け、温総理の指導力発揮を求めた。
 温総理からは、合意に対する立場を後退させていない、事務レベルでの意思疎通と連携を強化していきたい旨述べた。

(3)「食の安全」

 麻生総理から、中国からの食品輸入が落ち込んでいる旨指摘しつつ、ギョウザ事件が未解決のままであることは遺憾である旨述べるとともに、早期真相究明を求めた。
 温総理は、ギョウザ事件を重視しており、真剣な捜査を継続している、日中間で協力を強化し、適切に対処していきたい旨述べた。

2.北朝鮮

 麻生総理より、「北朝鮮のミサイル発射を受け安保理で活発な議論が行われているが、その過程で外相レベルを含め、日中間で建設的な協議が行われていることを評価したい。」と述べるとともに、一連の議論を通じて関係国の立場が相当程度近づいてきているが、安保理が一致して、強いメッセージを迅速に発出することが重要である、と強調した。
 その上で、総理より、安保理としての強いメッセージを発出するためには、安保理決議を採択することが望ましいという、我が国の立場を説明した。
 温総理よりは、日本政府及び日本国民の関心及び立場は理解する旨等述べた。
 その上で、両首脳は、1)国際社会が一致して、迅速に、はっきりとしたメッセージを発出することが重要であるとの点で一致し、2)今回の日中首脳会談での議論を踏まえ、改めて対応について検討することとし、3)(その後行われる予定の)日中韓首脳会談の機会を利用して、意見交換を行うことを確認した。

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