平成21年6月5日
6月5日10時45分より約20分間、麻生総理大臣は、先方の発意により、潘基文(パン・ギムン)国際連合事務総長との間で電話会談を行ったところ、概要以下のとおり。
(1)潘基文事務総長より、北朝鮮の核実験・核開発の問題に対しては、国連安全保障理事会が一致して行動することが重要であり、そのために日本が果たしているリーダーシップを評価している、今回の問題は、北朝鮮にとどまるものではなく、核軍縮・不拡散という世界全体の問題である旨述べた。
(2)これに対し、麻生総理より、北朝鮮の核実験は、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安定を脅かすものである、安保理を含め、国際社会によるこれまでの働きかけを無視し、今回北朝鮮が再び核実験を実施したことは深刻な事態であり、断じて容認できない旨述べるなど、我が国の立場を説明した。
(1)潘基文事務総長より、本年末のコペンハーゲンでのCOP15に向けて、先進国が野心的な目標を設定して指導力を発揮することが、途上国による応分の負担を実現するためにも重要である、現在日本において中期目標の発表を準備していると承知しているが、コペンハーゲンで合意を達成できるよう、日本のリーダーシップを期待する旨述べた。
(2)麻生総理より、中期目標に関しては、地球全体の温暖化対策に貢献するもの、特に、米国、中国、インドなど、主要排出国の参加をうながすこと、単なる宣言ではなく経済的にも実行可能なものであること、長期目標につながるものであること、を基本方針としている、削減量と国民負担の組合せの選択肢を国民に提示して国民的議論を行っているところであり、近く発表する予定である、COP15の成功に向け引き続き貴事務総長と協力していきたいと述べた。