麻生総理大臣

麻生総理とアッバース・パレスチナ自治政府大統領の電話会談

平成21年1月3日

  1. 麻生総理は、3日午後5時30分から約15分間、私邸において、アッバース・パレスチナ自治政府大統領と電話会談を行いました。本件電話会談は、当方から要請したものです。
    なお、麻生総理は、外務大臣として2007年8月にヨルダン川西岸のラマッラを訪問し、アッバース大統領と会談したことがあります。
  2. 麻生総理からは概要以下の諸点を述べました。

    (1)アッバース大統領がこれまで取り組んできた和平努力を高く評価しており、引き続き同大統領を最大限支援していく考えである。多数のパレスチナ人に犠牲が出ていることは遺憾であり、貴大統領と犠牲者の遺族の方々に心よりお悔やみ申し上げる。12月31日のオルメルト・イスラエル首相との電話会談で、速やかな攻撃停止と最大限の自制を要請するとともに、ガザ地区への人道支援物資の通過を含め、人道上必要な措置をとるよう要請した。

    (2)我が国は、ガザ地区の人道状況悪化に対応すべく、まずは食糧等、緊急に必要な支援として、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の緊急アピールに対し、早急に300万ドルの支援を行うこととした。今回の支援を含め、1000万ドル規模の緊急人道支援を行う考えである。

    (3)我が国は、ガザにおける一刻も早い持続的な停戦の実現と、イスラエル・パレスチナ双方による和平プロセス進展のための努力の再開を希望している。アッバース大統領は困難な立場にあると承知するが、和平プロセスが頓挫しないよう、粘り強く取り組んで頂きたい。

  3. これに対しアッバース・パレスチナ自治政府大統領は、我が国の鎮静化に向けた働きかけの努力及び今般の緊急人道支援を高く評価し、感謝する旨述べました。また、国連安保理等を通じて引き続き即時停戦を呼びかけていきたい、今のような事態にもかかわらず和平プロセスを続ける努力を行っていく、日本とも緊密に連絡をとりたい、引き続き日本の協力をよろしくお願いしたいとの発言がありました。
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