麻生総理大臣

日バチカン首脳会談(概要)

平成21年7月7日

 7月7日(水曜日)12時30分より約25分間、麻生内閣総理大臣は、法王ベネディクト16世に謁見し、その後13時5分から約35分間、ベルトーニ法王庁総理との会談を行ったところ、その概要は以下のとおり。

1.法王ベネディクト16世謁見

 麻生総理より、1954年に私の母方の祖父である吉田茂総理が歴代総理の中で初めて法王にお会いした、法王台下に我が国総理として初めてお会いすることができ、光栄である、11億人のカトリック信者を背景に、独自の外交力を有する貴国と、国際情勢の安定や、人類共通の問題の解決に向けて、協力したい旨述べた。
 これを受けて、法王ベネディクト16世より、カトリックの家系である貴総理と会えて嬉しい、日本社会が宗教に対して開かれていることは喜ばしい旨述べ、続いて、世界経済危機により影響を受けている国々への支援やアフリカをはじめとする開発問題の解決に向けて日本の貢献に期待している旨の発言があった。
 これを受けて、総理より、日本のアフリカ支援につき説明した。

2.ベルトーネ法王庁総理との会談

(1)麻生総理より、戦後の我が国とバチカンとの関係発展、特に歴代総理と法王との交流について触れ、緊密な関係強化に言及した。

(2)ベルトーネ総理よりは、法王ベネディクト16世が最近アフリカを訪問したことに触れつつ、アフリカ支援の重要性を強調した。これに対して、麻生総理より、アフリカ支援のあり方、特に農業と教育支援の重要性について述べるとともに、日本のアフリカ支援策について説明した。

(3)同席したマンベルティ外務長官より、日本が国際社会において行っている様々な支援策を法王庁として非常に評価していると述べ、また、法王庁として、特に生命の尊厳について重視していることについて説明があった。この関連で、麻生総理より、科学と生命倫理とのあり方について言及した。

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