総理大臣

安倍総理大臣のベトナム訪問(概要)

平成25年1月17日

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    ベトナム小学校関係者による総理夫人表敬
    (写真提供:内閣広報室)
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    日・ベトナム共同記者発表
    (写真提供:内閣広報室)
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    日・ベトナム首脳会談
    (写真提供:内閣広報室)

 安倍晋三総理大臣は同夫人とともに,1月16日(水曜日),ベトナムのハノイを訪問したところ,概要以下のとおり。

1 日越首脳会談

 ベトナム政府による歓迎式典の後,15時50分頃から約60分間(現地時間),ベトナム首相府において,安倍総理は,グエン・タン・ズン・ベトナム首相との間で日越首脳会談を行った(先方:ミン外相,ダム官房長官,ホアン商工大臣ほか,当方:世耕官房副長官,谷﨑駐ベトナム大使ほか同席)。また,会談後,両首脳は共同記者発表を行った。

  1. (1) 冒頭,ズン首相より,総理就任に対し祝意が表明されるとともに,就任後初の外国訪問先にベトナムを選んだことを歓迎する旨の発言があった。安倍総理から,アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化する中,日本はこの地域の平和と繁栄のため積極的な役割を果たしていく,日本にとってベトナムは,地域的課題を共有し,経済的に相互補完関係にある重要なパートナーである旨指摘し,両首脳は,「戦略的パートナーシップ」をさらに発展させ,協力関係を強化し,アジア太平洋地域の平和と安定,繁栄の構築に向けて,共に歩んでいくことで一致した。
  2. (2) 安倍総理から,ベトナムの経済社会発展を引き続き支援していくことを表明し,新たに3件・約5億ドル(466億円)の円借款の供与を行う意向を伝えた。ズン首相からはこれに謝意を表明し,両首脳は,貿易,投資,インフラ整備等の分野で協力をいっそう進展させることで一致した。
  3. (3) 両首脳は,政治・安保分野の対話と協力をより積極的に推進することで一致した。
  4. (4) 両首脳は,「日越友好年」及び日ASEAN友好協力40周年にあたり,国民レベルの交流を今後さらに強化することで一致した。特に,安倍総理から,アジアの未来を見据えた青少年交流を今後も継続・拡大していくことが重要であると指摘した。
  5. (5) 安倍総理から,日ASEAN関係に関し,ASEAN統合を積極的に支援し,具体的協力を進めたい旨述べ,ズン首相はこれを歓迎した。また両首脳は,EASでよい成果を挙げられるよう,共にASEAN議長国であるブルネイと協力していくことで一致した。
  6. (6)地域・国際情勢について,安倍総理から,アジア・太平洋地域における戦略環境が大きく変化する中で,日本はASEANと共に平和の道を歩み,地域における緊張緩和,繁栄のため積極的な役割を果たしていくとの日本の基本的考えを説明した。その上で南シナ海情勢については,力による現状の変更に反対すること,関連する国際法など法の支配が重要であるということで認識の一致をみた。また中国について,安倍総理より日本の基本的姿勢につき説明し,日本の姿勢についての理解が深まった。
  7. (7) 北朝鮮情勢について,安倍総理から,北朝鮮によるミサイル発射について,安保理決議の明白な違反であり,極めて遺憾である,国際社会の断固とした行動が極めて重要である旨述べた。拉致問題につき,特に北朝鮮との関係を有するベトナムに対し,日本の立場への理解と支持を要請した。

2 その他の主要行事

 日越首脳会談に続いて,安倍総理は,グエン・フー・チョン共産党書記長との会談及びチュオン・タン・サン国家主席への表敬を行い,二国間関係や地域・国際情勢について意見交換を行うとともに,ズン首相夫妻主催晩餐会等に出席した。


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