平成19年4月30日
安倍総理は、4月29日午前11時過ぎ、アラブ首長国連邦に到着し、30日午後4時頃同国を出発して次の目的地であるクウェートへと向かった。アラブ首長国連邦滞在中の各行事の概要は次のとおり。
安倍総理は、29日午前11時過ぎから約15分程度、アブダビ国際空港において、ムハンマド副大統領兼首相(ドバイ首長)、カーシミー経済相等に出迎えられ、歓談を行った。
安倍総理は、午前11時40分頃から約10分間、故ザーイド大統領の墓参を行った。
(1)安倍総理は、午後1時15分頃から約40分間、大統領府においてハリーファ大統領と会談を行った。
(2)冒頭、安倍総理は、ハリーファ大統領に対して、ア首連を目覚ましい繁栄と発展に導いていることに深い敬意を表しつつ、改めて同大統領の来日を招請したい旨述べた。これに対して、ハリーファ大統領から、自分としても訪日したい旨の発言があった。
(3)両首脳は、日・ア首連経済関係の更なる関係強化の必要性について一致した。また、安倍総理は、ア首連には中東地域最大の邦人社会が存在する、邦人の安全と企業活動の円滑な実施について、是非大統領の協力を得たいと述べた。ハリーファ大統領は、日本企業の進出によりア首連との関係が強化されるよう期待する旨述べた。両首脳は、今回同行した経済ミッションの重要性について一致した。
(4)安倍総理は、日本の石油関連企業のア首連における活動の維持・拡大への協力を要請した。ハリーファ大統領は、エネルギー分野か否かを問わず、日本企業のプレゼンスはア首連にとって重要である旨述べた。両首脳は、エネルギー分野での協力関係を一層発展させていくことで一致した。
(5)両首脳は、中東和平、イラク、朝鮮半島情勢、安保理改革についても意見交換を行った。
(6)会談の後、午後1時50分頃から約40分間、ハリーファ大統領主催午餐会が非常に友好的な雰囲気の下行われた。
(1)安倍総理は、午後4時頃から約30分間、アブダビ港に寄港中の海上自衛隊の部隊を激励し、訓示を述べた。
(2)訓示において、安倍総理は、遠方の地で勤務に励む自衛隊員を激励しつつ、日本としても国際貢献を行っていくことが不可欠である旨述べた。
(1)安倍総理は、午後5時頃から日本・アラブ首長国連邦ビジネス・フォーラムに出席し、主賓挨拶を行った。
(2)挨拶において安倍総理は、日・ア首連間に石油を超えた重層的な経済関係を構築すべきだとしつつ、両国間に閣僚級の合同経済委員会の設立が決定されたことを歓迎した。
(3)また、安倍総理は、教育の重要性について言及しつつ、日・ア首連間の教育協力を一層推進していくことを表明した。
(1)安倍総理は、午後7時20分頃から約40分間、ムハンマド・アブダビ皇太子と会談を行った。
(2)会談において、安倍総理は、今次訪問が、二国間関係の発展に役立つことを希望する旨述べつつ、二国間関係を経済面のみならず、文化面を含む幅広い分野で発展させていきたい旨述べた。ムハンマド皇太子からは、安倍総理御自身がア首連との二国間関係の発展に関心を持って頂いていることに感謝したい、日・ア首連関係は新時代に入った、都合の良い時期に、是非日本を訪問したい旨述べた。
(3)また、会談では、両国間の教育協力についても意見交換が行われ、教育協力を一層推進していくことで一致した。
(4)会談の後、極めて友好的な雰囲気の中ムハンマド皇太子主催晩餐会が行われた。晩餐会には、日本側から、安倍総理を始め政府から約20名、御手洗経団連会長を始め経済ミッションから約80名が参加した。
(1)安倍総理は、30日午前11時15分頃から約45分間、ムハンマド副大統領兼首相(ドバイ首長)と会談を行った。同会談においては、冒頭の経済ミッションのメンバーの出席を得た拡大会談の後、人数を絞った形で政治情勢等につき話し合いが行われた。
(2)会談では、安倍総理は、ドバイが近年急速に発展してきており、日本人の間でも人気を博してきている旨述べた。ムハンマド副大統領は、ドバイは非石油産業を中心に発展してきているが、一層の産業多角化を目指していきたい、日本企業の更なる投資を期待する旨述べた。
(3)会談終了後、非常に和やかな雰囲気の中、ムハンマド副大統領主催午餐会が行われた。午餐会には、日本側から、安倍総理を始め政府から約20名、御手洗経団連会長を始め経済ミッションから約80名が参加した。