安倍総理大臣

安倍総理大臣のカタール国訪問について
(概要)

平成19年5月2日

 安倍総理は、5月1日午前11時頃、カタール国に到着し、2日午前8時頃同国を出発して次の目的地であるエジプトへと向かった。カタール滞在中の各行事の概要は次のとおり。

1.空港における歓迎式典

 安倍総理は、1日午前11時頃から約20分間、カタール国際空港において、ハマド・ビン・ジャーシム首相、カマール財務相、マフムード外務担当国務相等に出迎えられ、歓談を行った。

2.ハマド・ビン・ジャーシム首相との会談

(1)安倍総理は、午前11時35分頃から約30分間、ハマド・ビン・ジャーシム首相と会談を行った。

(2)会談において、双方は、安倍総理のカタール訪問は、日・カタール関係が更に飛躍するきっかけになるとの認識で一致した。

(3)安倍総理は、これまで両国間の経済関係は石油・ガスの取引中心に発展してきたが、更に多層的な関係に強化される必要があり、そのためには政府・民間企業が一体となって努力することが不可欠である、今回、約180名にものぼる大規模な経済ミッションが同行したことは重要である旨述べた。

(4)また、双方は、昨年11月に第1回会合を開催した閣僚級合同経済委員会は二国間経済関係の絶え間ない発展を目指す上で重要な役割を果たすものであるとの認識で一致した。

(5)また、ハマド・ビン・ジャーシム首相から、サイエンス・パークへの日本企業の参画を期待する旨述べた。これに対して、安倍総理から、今日の午後経済ミッションがサイエンス・パークを見学に行くことになっている旨述べた。

(6)双方は、現在の中東地域情勢についても意見交換を行った。安倍総理は、中東地域安定化のための日本の取組を紹介した。これに対して、ハマド・ビン・ジャーシム首相は、カタールとしても日本の役割を重視している、中東地域の安定化のための日本の取組は極めて重要である旨述べた。

(7)安倍総理は、安保理を21世紀に相応しい姿に改革すべく行動していく必要があり、カタール側の日本の安保理常任理事国入りに対する支持に感謝する旨述べた。ハマド・ビン・ジャーシム首相は、日本の常任理事国入りに対するカタールの支持は一貫している、日本は国連場裏でより大きな役割と責任を果たすことができると思う旨述べた。

3.ハマド首長との会談

(1)安倍総理は、午後12時5分から約1時間、ハマド首長と会談を行った。

(2)双方は、日・カタール関係が経済関係に限定されるべきではなく、人材育成や教育面でも交流を活発化させることが重要であるとの認識で一致した。

(3)安倍総理は、ハマド首長の強い関心を受けて開始した日本語教育が極めて順調に進んでいることは喜ばしい、今後、両国間の教育協力を更に強化していきたい旨述べた。これに対して、ハマド首長は、自分(ハマド首長)は、カタールの発展のためには教育改革が不可欠であると考えており、日本の経験から多くのことを学んでいきたいと考える旨述べた。

(4)ハマド首長からは、総理とともに経済ミッションが来訪したことは喜ばしい、日・カタール関係の更なる強化のためのきっかけになり、今後とも両国の民間企業の交流が促進されることを期待する旨述べた。

(5)双方は、石油・ガス等のエネルギー分野における日・カタール間の協力を更に深化させていくことで一致した。また、双方は、日本企業の参画によりカタールにおいて首都ドーハを含む都市開発マスタープランの策定が実施されることは、日・カタール関係の発展のためにも重要であるとの認識で一致した。

(6)双方は、中東情勢についても意見交換を行った。安倍総理は、中東地域の安定化のための日本の取組を紹介しつつ、両国間の協力を一層緊密化したい旨述べた。これに対して、ハマド首長から、中東地域の平和と安定のための日本の貢献は非常に重要である旨述べた。また、中東和平について、安倍総理は、「平和と繁栄の回廊」構想という日本独自の取組を紹介したところ、ハマド首長は、カタールとしても日本のそうしたイニシアティブを支持する旨述べた。

(7)安倍総理は、安保理改革に関して、カタール側の日本の安保理常任理事国入りに対する支持に感謝する旨述べた。ハマド首長は、国連における日本の役割が拡大されることを支持している旨述べた。

4.ハマド・ビン・ジャーシム首相主催昼食会

 安倍総理は、午後1時過ぎから約50分間、ハマド・ビン・ジャーシム首相主催午餐会に出席した。午餐会は極めて友好的な雰囲気の中開催された。

5.日・カタール財界人昼食会での挨拶

 安倍総理は、午後2時過ぎから日・カタール財界人昼食会に出席した。挨拶において、安倍総理は、今回の大規模な経済ミッションの同行が、日・カタール経済関係の多様化と深化に繋がることを確信している旨述べた。

6.アル・ジャズィーラによるインタビュー

 安倍総理は、午後4時頃から約40分間、アル・ジャズィーラ本部において、同局によるインタビューの収録を行った。

7.ハマド首長主催晩餐会

 安倍総理夫妻は、午後8時頃から約2時間程度、ハマド首長夫妻晩餐会に出席した。晩餐会には、安倍総理夫妻、ハマド首長夫妻、堀江大使夫妻のみが出席し、非常に和やかな雰囲気の中開催された。

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