
安倍内閣総理大臣の印日文化センター開館式出席
(インド訪問)
平成19年8月23日
- 8月23日(水曜日)、11時00分(現地時間)から約25分間、安倍総理は、印日文化センターの開館式に出席した。バッタチャルジー・西ベンガル州首相、チャクラバルティ・バングラアカデミー会長、チャットパドヤイ同センター館長、我妻日印タゴール協会事務局長(麗澤大学教授)、池川コルカタ日本人会会長、富沢三菱化学会長が出席した。
- 式典の冒頭、バッタチャルジー・西ベンガル州首相は、挨拶の中で、詩聖ラビンドラナート・タゴールやスバス・チャンドラ・ボースおよびラダ・ビノド・パール判事と日本との緊密な関係に触れつつ、西ベンガル州と日本との特別な友好関係に言及し、印日文化センターの設立は双方の文化交流において大きな進展である旨述べた。また、タゴール研究の第一人者である我妻教授および同教授の著書である「タゴールその詩・思想・生涯」に対し、タゴール賞の授与を発表した。
- 続いて、安倍総理が挨拶を行い、印日文化センター設立に向けた西ベンガル州政府および我妻教授をはじめとする日印タゴール協会関係者の尽力に敬意を表しつつ、「本日、コルカタを訪問したのは、日印関係強化の原点ともなるべきベンガル地方との友好関係を確認するためである。かつてベンガル地方は日本にとってインドの玄関口であった。現代においても、経済や学術面を含め、日・ベンガル関係は深まりつつある。当地に進出している三菱化学は、2008年を目処に生産能力を3倍に拡張すると聞いている。また、日本の支援により、インド経営大学院(IIM)において、製造業経営幹部育成のための新しい課程も始まる。このような中で、印日文化センターが日・ベンガル関係を将来に向けて重層的に促進するという重要な役割を担っていくと確信している。」と述べた。
(参考)
印日文化センター
西ベンガル州情報文化省が、印日タゴール協会の協力を得て建設した文化センター。同センター建設のため、西ベンガル州が用地を提供し、日印タゴール協会が総額1千万円以上の資金を寄付した。日本語教育・日本文化普及とインド文化、特にベンガル文化の学習、研究を目的としている。床面積400坪の5階建てで、劇場、セミナーホール、展示スペース等の施設が入っている。
タゴール賞
1950年創設。文学、科学、外国語の分野において優れた著者に対し、西ベンガル州政府より毎年贈られる最も権威ある賞。外国人受賞者は数人しかおらず、今回の我妻教授の受賞は、日本人としては初の受賞。