
岡田外務大臣とヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁の会談
平成22年3月31日
- 31日(水曜日)10時26分から約30分間、ハイチ支援国会合出席のためニューヨークを訪問中の岡田外務大臣は、ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁と会談を行いました。
- 冒頭、岡田大臣より、我が国におけるUNDPの重要性を踏まえ、UNDPの通常予算(コア予算)に対し、厳しい経済・財政状況の下、約7,332万ドル拠出する予定である旨述べたのに対し、クラーク総裁より、日本からは常々大口の拠出を頂いているが、かかる状況の下での拠出に深謝する旨述べました。
- 岡田大臣より、先週の大臣のハイチ訪問に言及しつつ、今次支援国会合において、我が国は総額1億ドルの支援を表明し、このうち追加的な支援である3,000万ドルについては雨期を迎える前に喫緊の課題となっているシェルター対策、感染症対策が中心であること、また、我が国は、UNDPの「雇用創出プログラム」に対して100万ドルを拠出しているが、今後の復興支援段階においても、UNDPと協力して復興支援に取り組みたい旨述べました。さらに、岡田大臣より、クラーク総裁が力を入れているミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた取組についても、我が国としてUNDPと連携して貢献していきたい旨述べました。
- これに対しクラーク総裁より、日本のハイチ支援に感謝する旨述べるとともに、自分(クラーク総裁)の昨年11月の訪日後、UNDPを経由したアフガニスタンへの支援を増額していただいたが、日本が求める結果が出せるよう最善を尽くしたい旨述べました。岡田大臣より、アフガニスタンにおける兵士の社会復帰や雇用創出といった分野で、UNDPと協力していきたい旨述べました。
- この他、ハイチ支援のあり方、日本の対アジア援助政策、日本の戦後の復興、TICADを含むアフリカ開発等について意見交換が行われました。
- (参考) ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁
- ニュージーランド国自然保護大臣、住宅大臣、保健大臣、労働大臣、副首相を経て1993年に労働党(野党)党首。1999年から2008年にかけて、首相を務める。 2009年4月より現職。
UNDP総裁は、国連において事務総長、副事務総長に次ぐポストである。UNDPは、ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた取組を推進する主導的機関であり、また、危機予防と復興、民主的ガバナンス、環境とエネルギー等の分野において中心的な役割を果している。UNDPは、我が国、国連、世銀とともに、TICADの共催者でもある。