岡田外務大臣は、5月2日朝、第2回TICAD閣僚級フォローアップ会合の開会前にキクウェテ・タンザニア大統領を表敬したところ、概要以下のとおり。
- 冒頭、岡田大臣より、ホスト国としての多大な協力に謝意を表した後、同大統領がAU議長の際に開催したTICAD IVのフォローアップが経済危機を乗り越えて成果をあげている、本年控えているG8、G20、COP16等に向け、力強いメッセージを発信し、すばらしい会合にしたい旨述べた。
これに対し、キクウェテ大統領より、本会合のアルーシャ開催を決定して頂き光栄、経済危機が日本にも影響を与える中、日本がしっかりとTICAD IVの約束を守って頂いていることの意味を認識しており、心より感謝する旨の発言があった。 - また、キクウェテ大統領より、良好な二国間関係に満足している、両国は、国際場裡の様々な政治的課題について立場が同じであり、北朝鮮や安保理改革等についてもタンザニアは日本の立場を支持している旨の発言があった。また、日本のこれまでの開発援助への謝意、農業等を含め、今後の支援への期待が表明された。
これに対し、岡田大臣より、昨年夏、日本は政権交代という大きな変化を経験したが、TICAD IVの約束の履行につき、前進はあっても、後退することはない旨述べた。また、キクウェテ大統領の北朝鮮、安保理改革に関する支持に謝意を表しつつ、気候変動問題に言及し、アフリカ諸国と協力して意味のある枠組みを形成したい旨述べた。さらに、タンザニアにおいて灌漑や病院を視察することに触れつつ、日本の支援が如何に役立っているか確認したい、これが日本のメディアを通じて、国民に伝われば、対タンザニア支援のみならず、ODA全体への国民の理解と支持が深まるだろうと述べた。 - その後、本会合でスピーチする住友化学の米倉会長が途中参加し、岡田大臣より、アフリカに知見のある同会長が次期経団連会長となれば日本の経済界全体がアフリカに関心をもつだろうと紹介し、キクウェテ大統領よりは、如何に住友化学の蚊帳がタンザニアのマラリア対策に貢献しているかを賞賛する発言があった。