8月23日(月曜日)午後5時40分(タイ時間)から約30分間,タイを訪問中の岡田外務大臣は,アピシット首相への表敬を行い,以下のとおり,二国間関係,地域情勢について意見交換を行いました。
1 日タイ関係
- (1) 岡田大臣から概要以下を述べました。
- (ア) 日本とタイの関係は歴史的にも産業面でも深く,非常に重視している。
- (イ) 邦人の安全確保は,日本政府,外務省にとって,最も重要な仕事の1つであり,村 本氏の事件については,早期の真相究明を御願いしたい。被害を受けた日系企業への補償についてもよろしくお願いしたい。
- (2) これに対し,アピシット首相からは概要以下を述べました。
- (ア) 日タイ関係の重要性は変わらず,タイ経済が回復基調にある中,日タイ経済連携 協定をより一層活用し,日タイ信頼関係を深めていきたい。
- (イ) 村本氏の件については,改めてお悔やみ申し上げる。法務省特別捜査局が捜査の 進展に努めており,大使館にも情報提供しているが,証拠が十分でない面がある。引き続き捜査の進展に努めたい。被害を受けた企業については,しかるべき対応をしていきたい。
- (ウ) マプタプットの件については,本日環境委員会があり,規制対象業種についての基 準が示された。日本からのこれまでの公害対策,環境面の協力に感謝する。
2 メコン地域協力
- (1) 岡田大臣より,10月には第2回日メコン首脳会議が開催される。域内格差是正,連結性確保,環境・気候変動の面(グリーンメコン)で日タイ協力を深めていきたい旨述べました。
- (2) これに対し,アピシット首相からは,連結性強化についての日本側の協力に感謝する。日タイ協力して近隣諸国の人材育成に努めていきたい旨述べました。
3 タイ・カンボジア関係
岡田大臣から,タイ・カンボジア関係について,もちろん両国間の問題ではあるが,心配して注視している旨述べ,アピシット首相からは,心配に感謝する,近く具体的に二国間関係の進展が実現することを確信している旨述べました。