平成21年10月12日
10月11日から12日、岡田大臣はパキスタンを訪問したところ、同訪問の概要は以下のとおり。
岡田大臣は11日にギラーニ首相、12日にザルダリ大統領、クレーシ外相とそれぞれ会談した。また、現地で活動するNGO関係者等との意見交換、UNHCR関係者による難民の状況についてのブリーフィング、在留邦人との意見交換をそれぞれ行った。
岡田大臣より、パキスタンの安定的発展は、国際社会全体の平和と安定に直結、パキスタンの安定及びパキスタンにおけるテロ対策の重要性が一層増加していることを指摘し、テロ掃討作戦に対するパキスタンの姿勢を評価するとともに、引き続き力強い取り組みを期待する旨表明した。また、パキスタンが断固たる決意でテロ対策と国内経済改革に取り組んでいることを評価し、我が国が4月の支援国会合で表明した10億ドルの支援を着実に実施していくと述べた。
これに対し、パキスタン側より、日本によるこれまでの支援に感謝の意が表明されたが、4月の東京会合で我が国がプレッジした10億ドルの早期実施、北西辺境州(NWFP)等で発生した国内避難民問題(IDP)支援の要請、及びパキスタンへの我が国企業の投資について期待の表明がなされた。また、ギラーニ首相からは海上自衛隊によるパキスタン海軍への燃料及び飲料水補給支援の継続についても期待が表明された。
また、日パ外相会談においては岡田大臣より、核軍縮・不拡散問題に関し、カットオフ条約成立への協力、包括的核実験禁止条約(CTBT)への早期署名、カーン・ネットワークの監視について言及しつつ、不拡散への取組につき要請がなされた。
岡田大臣より、近隣諸国、インド、及びアフガニスタンとの関係で、パキスタンの果たすべき役割の重要性を指摘し、地域の安定に向け、両国関係の改善を期待する旨述べた。