中曽根外務大臣

中曽根大臣とワルサム・ソマリア暫定連邦「政府」計画・国際協力「大臣」との会談

平成21年3月

(写真)


 3月21日午後、TICAD閣僚級フォローアップ会合出席のためボツワナを訪問中の中曽根大臣は、ワルサム・ソマリア計画・国際協力「大臣」と会談したところ、概要は以下のとおりです。

1.ソマリア和平

(1)中曽根大臣より、ソマリアの和平実現は海賊問題の根本的解決、地域の安定という観点から不可欠であり、ソマリアの努力を期待していると述べました。

 また、昨年8月のジブチ合意、本年の暫定「政府」による新「大統領」、新「内閣」の誕生、新たな構成の「議会」成立といった肯定的動きが見られることを歓迎する、我が国は、安保理メンバーとして、また国際コンタクトグループメンバーとしてこの流れを支援していく考えがあると述べました。

 さらに、中曽根大臣は、これまで我が国は過去2年間、国際機関を通じて総計6,700万ドルの人道支援、治安改善のための支援を実施してきた、今後も支援策について積極的に検討していきたいと述べました。

(2)これに対して、ワルサム「大臣」は、ジブチ合意は国家の一体性を確保していくために非常に重要である、日本が行ってきた何年にもわたる人道支援等に感謝すると述べました。また、ワルサム「大臣」は、海上自衛隊の艦艇をソマリアに派遣していただいたことに感謝する、しかし海賊問題の根本は海上ではなく陸にあると述べました。

2.ソマリアが直面する課題

(1)ワルサム「大臣」は、ソマリアが直面している現在の課題として、1)軍・警察の強化による治安の確保、2)公務員の育成、3)全ての勢力に和平プロセスに参加することを呼びかける国民和解、4)200万人の避難民の帰還促進、5)元戦闘員の教育、雇用機会の創出等を挙げ、これらに対応するには真に機能する政府が必要であると述べました。

 また、ワルサム「大臣」は、暫定「政府」は、暫定期間に対応するものであるが、いろいろな課題を抱えているとし、具体的に1)憲法制定、2)国勢調査、3)今後2年以内の総選挙実施、4)海賊対策、5)アルカ-イダの潜入防止を挙げ、こうした課題に対応するために日本の支援が重要であると述べました。

(2)これに対して、中曽根大臣は、暫定連邦「政府」が様々な課題に取り組まれていていると伺ったが、日本として支援について積極的に考えていきたい、和平達成のためのさらなる努力に期待すると述べました。

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