
中曽根外務大臣のカンボジア及びラオス訪問
(概要)
平成21年1月12日
1.日程
- 1月10日(土曜日)
- 本邦発バンコク着
カシット・タイ外相との会談(於:バンコク国際空港)
- 1月11日(日曜日)
- フン・セン・カンボジア首相表敬
ハオ・ナムホン・カンボジア副首相兼外相との会談
経済協力案件への署名、日本製地雷除去機引渡式への出席
日メコン交流年オープニング式典への出席
(以上、於:プノンペン)
トンルン・ラオス副首相兼外相との会談
経済協力案件への署名
アジア太平洋議員フォーラム(APPF)総会歓迎レセプションへの出席
(以上、於:ビエンチャン)
- 1月12日(月曜日)
- ビエンチャン発帰国
2.全体概要
- 我が国外務大臣によるカンボジア及びラオスへの二国間訪問は、それぞれ2005年6月及び2003年11月以来。
- 本年の日メコン交流年の開幕を飾る訪問として、各国要人と日メコン協力の重要性で一致(中曽根大臣より同交流年のバッヂを手交)。第2回日メコン外相会議を主催するとのカンボジアの提案を歓迎(ラオスも支持)。
- 外相レベルでのタイ訪問は、アピシット新政権下では今回の中曽根大臣が初めて。
- 各国要人は、日本との関係を重視し、日本からの様々な支援に感謝すると共に、今回の中曽根外相の訪問が二国間関係の更なる強化に繋がるものと評価。
- カンボジア及びラオスにおける地雷・不発弾処理に対する積極的な支援の姿勢を改めて表明(ラオス:不発弾処理案件(約7000万円)、カンボジア:日本製地雷除去機引渡式出席)。ラオスとは、クラスター弾に関する条約の早期発効に向けた協力で一致。
- 現下の世界経済・金融危機対策、北朝鮮問題、国連安保理改革等国際場裡における協力において、各国が日本の立場を引き続き支持していく姿勢を確認。
3.各国別概要(上記2.の事項を除く。)
(1)タイ(カシット外相との会談)
- 二国間関係:中曽根大臣より、昨年のバンコク国際空港の閉鎖以来、日本人観光客が減少していることから、信頼回復に向けた努力をタイ政府に要請。カシット外相は、透明性のある政策をとることで、以前のような反政府デモはないことを期待する旨発言。
- 日ASEAN関係:中曽根大臣より、東アジア首脳会議(EAS)等の一連の会議を早期に開催するよう要望。カシット外相は、EAS等の会議は4月後半に行いたい、早期に開催すべく調整したい旨発言。
(2)カンボジア(フン・セン首相表敬、ハオ・ナムホン副首相兼外相との会談)
- 経済協力:中曽根大臣より、カンボジアの社会経済開発を支援していくとの姿勢は不変である旨発言し(プノンペン上水道整備計画への支援(約35億円)表明を含む)、カンボジア側は高く評価・感謝。フン・セン首相より、日本の南部経済回廊支援、特に第二メコン架橋建設計画、国道1号線改修計画を早急に行ってほしい旨強い要望あり。中曽根大臣より、首脳間の共同声明を踏まえ着実に実施したい旨発言。
- クメール・ルージュ(KR)裁判:中曽根大臣より、日本として国連分予算に約24億円(約2100万ドル)の支援を行うべく、予算政府原案を閣議決定、予算成立に向けて努力する、迅速かつ厳正な裁判を期待する旨発言。カンボジア側より、日本のKR裁判に対する多大な支援に感謝を表明。
(3)ラオス(トンルン副首相兼外相との会談)
- 要人往来:トンルン副首相より、ブアソーン首相のメッセージとして、麻生総理のラオス訪問を招請。
- 経済協力:中曽根大臣より、ノン・プロジェクト無償(約12億円)、気候変動対策、メコン河洪水被害の復旧・復興支援等の支援を表明。トンルン副首相より、深甚なる謝意を表明。
- 投資・貿易促進:日・ラオス投資協定の第1回合同委員会の本年春開催で一致。
- 日メコン協力:トンルン副首相より、日メコン交流年の盛り上げのため、日メコン女性議員会議等様々な関連行事を開催予定であると紹介。