平成21年7月22日
7月22日12時10分頃から約1時間強、日ASEAN外相会議が開催されたところ、概要以下のとおり。
1. ASEAN各国外相より、ASEANの発展に日本が果たしてきた役割に対する高い評価が表明された。また、「アジア経済倍増へ向けた成長構想」、最近の新規拠出を含む日ASEAN統合基金(JAIF)を通じた統合支援、メコン地域等への格差是正支援、チェンマイ・イニシアティブのマルチ化支援、東アジア青少年大交流計画(JENESYS)等の最近の日本のイニシアティブへの評価が述べられ、引き続き「戦略的パートナー」として、ASEANの統合を支援してほしいとの強い期待が表明された。
2. 中曽根大臣より、先般のインドネシアにおける爆発事件の犠牲者の家族への哀悼の意を述べた上、日ASEANテロ対策対話等を通じてASEANとの協力を深化する考えである旨表明した。
3. ASEANがより安定し、繁栄することは地域全体にとって極めて重要であり、我が国は2015年までに共同体を実現しようとするASEANの統合努力を全面的に支持し、域内の格差是正を中心に、引き続きASEANを支援していく旨発言。また、中曽根大臣より、以下の協力を進めていく旨表明。
(1)格差是正
(2)ASEANアイデンティティの形成支援
(3)政治的安定
等
4. 中曽根大臣より、北朝鮮の核・ミサイル開発問題に加え、拉致問題を含めた諸懸案を包括的に解決し、日朝国交正常化を実現することは地域の平和と安定に不可欠であり、ASEAN各国による引き続きの協力を要請。参加国より、北朝鮮問題の平和的な解決や平和と繁栄の回廊構想に見られる中東和平、海賊対策における日本の建設的な役割を評価する旨の発言があった。
5. 会議では、参加国より、3年間に亘ってASEANの対日調整国を務めたラオスへの謝意が表明され、2009年から3年間インドネシアが次期対日調整国を引き継ぐ旨発表された。