外務大臣

前原外務大臣の沖縄訪問(概要)

平成22年12月21日

  • (写真)仲井眞沖縄県知事との昼食
  • (写真)ロブリング四軍調整官との意見交換
  • (写真)記者会見

 12月21日、前原外務大臣は、沖縄県を訪問し、仲井眞県知事との懇談及び在沖縄米軍四軍調整官ロブリング中将との意見交換を行ったところ、概要以下のとおり。

1.仲井眞県知事との懇談

  1. (1) 大臣より、知事再選に祝意を述べた上で、昨年の総選挙で民主党が「少なくとも県外、できれば国外」と訴えたが、結果的に辺野古に戻ってきたこと、また、与野党関係なく、1972年の沖縄返還以来、全国の0.6%の面積の沖縄県に約4分の3の米軍専用施設・区域を集中させ、過重な負担を負わせてきたことについて陳謝。その上で、政府としては、本年5月の日米合意を実施する方針であり、辺野古には新たな負担をお願いすることになるが、全体としては、嘉手納以南の返還や海兵隊のグアム移転が実現し、負担軽減につながる、「県外」との知事の公約は重々承知しているが、今後とも真摯に話し合い、理解を求めていきたい旨発言。

     これに対し、知事からは、知事選で「日米共同発表の見直し」との公約を掲げて当選した、辺野古への移設は実現可能性がなく、県外、日本全体で解決策を見出してほしい旨発言。また、海兵隊のグアム移転や嘉手納以南の返還、ホテル・ホテル訓練区域の使用制限の一部解除、嘉手納の騒音軽減等の負担軽減策は普天間移設問題と分けて進めてほしい、特に嘉手納以南の返還については、先行返還可能なところがないか考えてほしい旨発言。

  2. (2) 沖縄振興について、知事から、一括交付金や沖縄振興特措法に代わる新たな法律の制定について、内閣の一員としてしっかり取り組んでほしい旨要請し、大臣から、そうしたい旨応答した。
  3. (3) 普天間飛行場の危険性の除去について、大臣から、県のご要望は何でも伝えてほしいとの文脈の中で、普天間飛行場の周囲の施設につき何か対応してほしいものが県側において仮にあれば、追って伝えてきて頂きたい旨発言。

2.ロブリング在沖縄四軍調整官との意見交換

  1. (1) 大臣から、日米安保体制は日本の安全にとって重要であり、地域の安定の公共財の役割を果たしているとして、在日、在沖縄米軍に敬意を表したい旨発言。
  2. (2) 普天間飛行場の騒音問題について、大臣から、平成8年の日米合同委員会合意による騒音規制措置について、各項目に言及しつつ遵守を申し入れた。また、大臣から、嘉手納飛行場の滑走路の改修に伴うダイバート(目的地変更)を最小限にとどめるよう申し入れた。これに対し、ロブリング四軍調整官から、22時以降の離着陸は必要最小限として騒音規制措置をしっかり履行する、本年9月以降、訓練で3機、それ以外で2機のダイバートが普天間飛行場にあったが、引き続き最小限にとどめたい旨発言。
  3. (3) 事件・事故について、大臣から、ロブリング四軍調整官が本年6月に発表した、飲酒規制の強化等の取組みの着実な実施を含め、引き続き事件・事故の防止に取り組むよう申し入れた。
  4. (4) ロブリング四軍調整官から、最近の日米共同統合演習の成果や在沖縄海兵隊の態勢につき説明を受けた。
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