平成20年2月9日
ミュンヘンに出張中の高村外務大臣は、2月9日(土曜日)午後5時25分から(現地時間。日本時間2月10日(日曜日)午前1時25分。)から約40分間、バイエリッシャー・ホーフ・ホテル内において、シュタインマイヤー・ドイツ副首相兼外相との間で会談を行ったところ、概要以下のとおり。
冒頭
高村大臣より、昨年9月にニューヨークでお会いし、本日お会いでき喜ばしい。先般ドイツよりG8議長国を引き継いだ。これからも相互に連絡し合いながら引き続き国際的諸課題で連携していきたい旨述べた。
G8及び不拡散問題
(高村大臣より7月のG8サミットにおいては、気候変動、開発・アフリカ、世界経済、核不拡散を中心とする政治問題を主な議題となると考えている旨述べたのに対し)シュタインマイヤー外相より、G8の議題として不拡散に言及されたことに感謝の意が表明され、今回の安保会議でシュタインマイヤー外相が、1953年のアイゼンハワー大統領の提唱したルールを喚起した旨紹介があり、NPT条約再検討会議に向けて日・独で協力していきたい、ドイツの提案している「核燃料サイクルの多国間利用」に関して専門家の間で議論させたい旨述べた。
高村大臣からは、NPT体制を守るために、独とは緊密に意見交換していきたい旨述べた。
アフガニスタン・パキスタン
(1)(アフガニスタン支援について、シュタインマイヤー外相より、事態は難しい旨述べたのに対し、)高村大臣より、我が国も補給支援活動再開の新法が1月11日に成立し、近々活動を再開できる見込みである、今後ともドイツと協力していきたい、先日、東京でアフガニスタン共同調整モニタリングボード(JCMB)会合を開催した、独からの出席に感謝、復興や麻薬対策に関して有意義な意見交換が行えた、アフガニスタンに対する国際社会の協力が必要とのコンセンサスができたと考える旨述べた。この関連で、シュタインマイヤー外相より、アフガニスタン北部地域におけるノルウェーの即応部隊の兵士派遣の終了に伴い、独軍部隊が即応部隊展開地域への兵士派遣を引き受けることになった旨述べるところがあった。
(2)また、高村大臣より、昨年のG8外相会合で合意したG8アフガニスタン・パキスタン協力対話イニシアティブは重要かつ必要と考える。我が国もG8議長国としてこれを引き継ぎアフガニスタン問題をしっかり取り上げていきたい旨述べた。
TICAD IV
高村大臣より、5月にTICAD IVを日本で開催する、ドイツからの参加者を期待する旨述べたのに対し、シュタインマイヤー外相もドイツとして然るべきものが必ず参加する旨述べた。