10月14日(金曜日),インドネシアを訪問中の玄葉外務大臣は,9時30分頃から10時55分頃まで,マルティ外相と昨晩の夕食会に引き続き第3回日・インドネシア閣僚級戦略対話を行ったところ,概要は以下のとおり(先方同席:ワルダナ外務副大臣,ロニー・アジア太平洋アフリカ総局長代理,デウィ東アジア太平洋局長,ヌラASEAN常駐代表,アデASEAN政治安全保障局長他,我が方同席:鹿取在インドネシア大使,梅田南部アジア部長ほか)。
- 冒頭,マルティ外相から,昨夜のワーキング・ディナーでは,二国間関係について包括的な協力関係を確認し,詳細についても議論できた旨述べた。これに対し,玄葉大臣から,戦略対話として地域・国際社会の諸問題に関して意見交換を行い,協力を進めていきたい旨述べた。
- ASEAN情勢については,マルティ外相からは,2015年のASEAN共同体構築に向けて,本年のASEAN議長国として11月のASEAN関連首脳会議で意味ある進捗を達成することが重要である,その意味で日本が他国に先がけて進めているASEAN連結性支援や防災協力に謝意を表したい,また,タイ・カンボジアの国境紛争については,平和的な解決にASEANとして取り組んでいる旨発言があった。ミャンマー情勢については,1年前と比べ肯定的な進展があり,民主化,国民和解及び国際社会との対話について良いペースで進んでいるとの評価で一致した。
- アジア太平洋情勢については,玄葉大臣から,アジア太平洋の平和と安定を極めて重視しており,そのためにも地域のリスクを最小化し,成長の機会を最大化することが重要である旨述べた。また,両外相は,11月の東アジア首脳会議(EAS)に向けて緊密な連携を確認した。さらに,玄葉大臣から,北朝鮮のウラン濃縮問題を含め核・ミサイル問題について,北朝鮮による具体的な行動がとられることが重要である旨述べ,拉致問題の解決に向けた協力を要請した。
- グローバルな課題については,国連安保理改革,気候変動及び中東和平について意見交換を行った。中東和平については,パレスチナ支援に係る連携の継続で一致した。