アジア

第1回国連地名専門家グループ会議

令和元年5月8日

 2019年4月29日から5月3日までニューヨークの国連本部にて開催された国連地名専門家グループの会議において,日本海呼称をめぐるやり取りがありました。やり取りの概要は以下のとおりです。

1 韓国側の動き

  • (1)韓国は,議題5(d)に関し,「海洋名称に関する国際セミナー 2017年~2018年」と題した報告書を提出しました。その中にSea of Japan とEast Seaの併記を前提とした,我が国として受け入れられない事実と異なる表現が含まれていました。
  • (2)また,議題7(a)に関しては,「Sea of Japan/East Sea」を併記することの妥当性に関する記載が含まれていました。

2 我が国の反論

  • (1)議題5(d)については,議場において日本代表団より発言を求め,本件会議は政治的問題を議論する場でなく,我が国としてもその議論を政治化する意図はない旨を述べた上で,「日本海(Sea of Japan)は国際的に確立した唯一の呼称であり,事実と異なる内容を含む韓国の文書は受け入れられない」旨を述べ,しかるべく反論を行いました。(英文(PDF)別ウィンドウで開く
  • (2)議題7(a)については,議場において日本代表団より発言を求め,以下のとおり反論を行いました。(英文(PDF1)別ウィンドウで開く(PDF2)別ウィンドウで開く))
  • 日本海(Sea of Japan)が国際的に確立した唯一の呼称であり,国連で公式に使用されているという現実に加え,専門技術的な議論の場である同会議においてかかる個別名称に関する政治的な主張を行うことは不適切である。また,関連決議が地物を対象としていることが明らかである中で海洋も対象に含めようとする韓国の主張は一貫性が欠如している。我が国として韓国の文書は受け入れられない。
  • また,「東海」併記の出版物の数が近年増えていると韓国は主張するが,それは,韓国側のロビー活動の結果である。

(注)国連地名専門家グループ(UNGEGN: United Nations Group of Experts on Geographical Names
 国連地名専門家グループは,各国の地図作成当局等の専門家らが,地名に関する用語の定義,地名の表記方法等について技術的観点から議論を行う国連の会議。2年毎に開催。
 今次会議は,これまで5年毎に開催されていた国連地名標準化会議と2年毎に開催されていた国連地名専門家グループが統合した2017年以降,初めて開催されたもの。国連本部において,4月29日~5月3日の日程で開催されました。



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