アジア

令和元年5月28日

1 鈴木外務大臣政務官のスピーチ(ポイント)(27日午後)

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)第75回総会でスピーチする鈴木外務大臣政務官
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)第75回総会での鈴木外務大臣政務官のスピーチの様子
(1)5月27日,鈴木憲和外務大臣政務官は,タイ(バンコク)を訪問し,国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の第75回総会閣僚級会合に我が国首席代表として出席したところ,概要は以下のとおりです。
 今次総会は,「人々に力を与え,包摂性と平等を確保すること」をテーマに開催され,域内外加盟国46か国の他,準加盟メンバー,国連機関,専門機関,国際機関,NGO等が参加しました。

(2)鈴木政務官は,スピーチ(英文(PDF)仮訳(PDF))を行い,アジア太平洋地域において著しい経済成長の一方で域内・国内の格差拡大が指摘されているとしつつ,「人々に力を与え,包摂性と平等を確保すること」は,「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を実現するにあたって重要であることを指摘しました。
 また,包摂性が特に重要となる防災分野の取組について,災害において多くの影響を被る人々それぞれのニーズに配慮したインクルーシブな防災の視点が必要であることや,「防災の主流化」と「事前防災投資」の重要性を訴えました。

(3)その上で,我が国は11月5日の「世界津波の日」の普及促進をはじめ,仙台防災枠組,SDGs,パリ協定などのアジェンダ達成に向け,各国とともに防災の取組を推進してきた旨述べ,その具体例として,ESCAPと連携して実施した「太平洋島嶼国における多様な災害の危険評価及び早期警戒システム強化計画」などについて紹介しました。

2 日本・ESCAP・UNDRR共催の津波と水関連防災イベントへの出席(27日午後)

日本・ESCAP・UNDRR共催の津波と水関連防災イベントに出席する鈴木外務大臣政務官
日本・ESCAP・UNDRR共催の津波と水関連防災イベントの様子
(1)鈴木政務官は,日本とESCAP及び国連防災機関(UNDRR)共催の閣僚級サイドイベント「津波と水関連の防災に向けた地域社会のエンパワーメントと参加型の政策立案」に参加しました。

(2)鈴木政務官は,同サイドイベントにおいて基調講演(英文(PDF)仮訳(PDF))を行い,「世界津波の日」の啓発活動として世界津波の日高校生サミットの開催や,国連開発計画(UNDP)と連携したアジア太平洋諸国における津波避難訓練の実施について紹介を行い,自然災害による被害を軽減し持続可能な都市を実現するためには事前の防災投資と伝統的知見を活用することが有効であること,あらゆる開発政策・計画に防災の視点を導入する「防災の主流化」が重要である旨を述べました。

3 鈴木政務官とアリシャバナESCAP事務局長との会談(27日午前)

アリシャバナESCAP事務局長と記念写真を撮る鈴木外務大臣政務官
鈴木政務官とアリシャバナESCAP事務局長との会談の様子
(1)鈴木政務官から,昨年のアリシャバナ事務局長就任と今後予定される訪日を歓迎するとともに,防災をはじめとする日本のESCAPに対する協力について言及しつつ,アジア太平洋地域におけるSDGsの達成に向け,貢献していきたい旨述べました。また,ESCAPにおける邦人職員の増強に向け理解と協力を求めました。

(2)アリシャバナ事務局長からは,日本からの協力に感謝の意が述べられるとともに,日本がアジア太平洋地域においてESCAPを通じ一層リーダーシップを発揮することや,訪日への期待が示され,日本との協力を促進していきたい旨の発言がありました。

4 その他

 このほか,バンコク在住の国際機関邦人職員6名を招いた夕食会に出席し,邦人職員増強に向けた取組等について意見交換を行いました。

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