ODAと地球規模の課題
ダイブル・世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)事務局長による城内外務副大臣表敬(概要)
平成26年10月16日
本15日午後4時20分から約20分間,城内実外務副大臣は,マーク・ダイブル世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)事務局長による表敬を受けたところ,概要は以下の通りです。
1 冒頭,城内外務副大臣より,ダイブル事務局長の訪日を歓迎し,グローバルファンドの活動やその成果について認識が高まることを期待する,我が国は人間の安全保障の理念を具現化する上で不可欠の分野である国際保健を,日本外交の重要課題として位置づけている旨述べました。
2 これに対して,ダイブル事務局長より,日本はグローバルファンドの生みの親であり,これまでの多大な貢献に感謝している,三大感染症対策の効率的・効果的な実施は,日本が重視する人間の安全保障の理念に基づくユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)推進にもつながるものであり,引き続き協力していきたい旨述べました。
3 城内副大臣から,公衆衛生課題として注視されているエボラ出血熱の大流行に対する見解と,グローバルファンドの今後の対応について質問したところ,ダイブル事務局長から,緊急措置としては,医療関係者に対する防護服の購入や啓発活動強化の取組を行っている,今回の大流行は保健システムが脆弱な諸国で発生しており,グローバルファンドは三大感染症に加えて保健システム強化にも支援を行っているため,今後この分野に一層力を入れていきたいとの説明がありました。
4 最後に城内副大臣から,ダイブル事務局長に同行している國井戦略投資局長をはじめとする邦人職員や,グローバルファンド日本支援委員会に対し,益々の活躍を期待する旨の激励を行いました。
【参考】グローバルファンドの設立経緯と実績
2000年G8九州・沖縄サミットで,サミット史上初めて感染症対策が重要議題として取り上げられたことを契機として,エイズ・結核・マラリアの三大感染症対策のため,政府・国際機関・民間セクター・NGO・市民社会が一体となってパートナーシップを組み,疾病予防,治療,ケア・サポートのための資金支援を行う機関として,2002年1月ジュネーブに設立された。これまでに140ヶ国以上に対して支援を行い,全世界で870万以上の命が救われている(2013年末時点)。