地球環境

平成27年3月25日
3月25日,ボツワナ・カサネ(野生動物の一大生息地)において「第2回野生動植物違法取引対策に関する国際会議」が開催され,カーマ・ボツワナ大統領及びオンディンバ・ガボン大統領をはじめ,約30か国及び国際機関等の代表が参加しました。我が国からは尾西駐ボツワナ大使が代表団長として出席しました。

1 概要

(1)本会議は,昨年2月に英国(ロンドン)で開催された「第1回野生動植物違法取引対策に関する国際会議」のフォローアップ及び更なる取組の推進を目指して開催されました。会議においては,カーマ・ボツワナ大統領及び英国(前回会合主催国)環境・食糧・農村省政務次官のデ・モーリー卿をはじめ各国代表がスピーチを行い,違法な野生動植物取引への対処として,ロンドン会議以降に各国が実施した諸施策を確認するとともに,密猟や違法取引は減少しておらず,引き続き,犯罪の取締に関する法体制の整備,法執行強化などの対策が急務であること等が強調されました。
 
(2)我が国のスピーチにおいては,野生動植物違法取引の問題に対する各国の懸念を共有する旨述べつつ,絶滅危惧種の取引に関する国内法の罰則強化,途上国への法整備支援,国際的枠組みを通じて我が国は大いに貢献していること等を紹介し,野生動植物違法取引の問題に国際社会とともに取り組む決意を改めて表明しました(尾西大使スピーチ(英文)(PDF))
 
(3)最後に,法執行強化,国内法体制整備等における更なる国際的協力の必要性等を含む「カサネ宣言」(政治宣言(英文)(PDF))が採択されました。また,次回会議を2016年後半にベトナムで開催し,その翌年にはボツワナで開催することが決められました。

2 評価

(1)近年,アフリカゾウやサイをはじめとする野生動植物の密猟が急激に増加,象牙やサイ角等の違法取引が組織化される中,マネーロンダリング等他の重大犯罪と関連して国際テロ組織の資金源となっていることが改めて強調され,国際社会が一致して本課題に緊急に取り組む必要性が共有されました。
 
(2)野生動植物の違法取引撲滅に向けて関係国代表が政治的なコミットメントを新たに示す中,我が国としても本件問題への断固とした決意を示すことができました。

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