地球環境

平成31年1月22日
  1. 2018年11月5日から9日までキトにおいて,モントリオール議定書第30回締約国会合(MOP30)が開催され,我が国から外務省,経済産業省及び環境省の関係者が出席した。
  2. 今次会合では,オゾン層を破壊しないが高い温室効果を有するHFC(ハイドロフルオロカーボン)の生産・消費の段階的な削減を規定する議定書改正(キガリ改正)が2019年1月1日に発効することを踏まえ,同改正に関連する事項のほか,ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に関する議定書の「調整」や,クロロフルオロカーボン(CFC-11)の1種であるCFC-11の放出等について議論が行われた。

(1)キガリ改正に関連する事項

 ハイドロフルオロカーボン(HFC)の破壊技術として複数の技術が締約国会合により承認されたほか,規制物質の輸出入及び生産量の報告様式が改定された。

(2)ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に関する議定書の「調整」

 2020年から2029年まで,冷却用機器及びエアコンのサービス用途に限り,基準値の0.5%までハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)生産・消費を認める0.5%枠に関し,同枠を防火機器,ロケット・エンジン製造における溶剤用途及び火傷治療におけるエアロゾル用途にも広げることを内容とする議定書の「調整」が採択された。

(3)CFC-11の放出

 大気の観測データから,2013年頃から東アジアで相当量のCFC-11の放出が行われている見られることについて議論が行われ,議定書の専門家パネルに対しCFC-11の放出状況や想定される発生源に関する調査・報告を行うことを求める決定が採択された。

(4)次回締約国会合(MOP31)

 次回議定書締約国会合(MOP31)は,2019年11月,ローマにて開催される予定。


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