地球環境

平成28年11月18日

 11月16日から18日にかけ,ベトナム・ハノイにおいて「第3回野生動植物違法取引対策に関する国際会議」が開催されました。17日のハイレベル会合には,開会式にウィリアム英国王子が出席したほか,約50の国及び国際機関の代表が参加しました。我が国からは,柳在ベトナム大使館公使が代表団長として参加しました。

1 概要

  • (1)本会議は,2014年及び2015年に開催された第1回及び第2回野生動植物違法取引対策に関する国際会議におけるコミットメントの取組状況の確認と更なる取組の推進を目指して開催されたものです。特に一連の本件会議については,英国が主導し積極的に関与しており,英国王室の関心も高く,開会式にはウィリアム王子も出席し,野生動植物の違法取引対策に果たす本件会議の重要性を強調しました。
  • (2)ハイレベル会合における我が国のスピーチにおいては,近年の密猟や野生動植物違法取引の拡大に対する各国の懸念を我が国も共有しているとしつつ,特にワシントン条約事務局を通じた同条約に加盟している途上国への法制度整備支援やアフリカゾウ保護のための支援等の国際的枠組みを通じて我が国は対策に貢献していること,また,日本国内における取組として,官民による適正な象牙取引の推進のための努力や絶滅危惧種保全のための国内法の罰則強化等を紹介し,野生動植物違法取引の問題に国際社会と協力しながら取り組む決意を改めて表明しました(柳在ベトナム大使館公使スピーチ(英文(PDF)))別ウィンドウで開く
  • (3)本会議の成果文書(PDF)別ウィンドウで開く(ハノイ・ステートメント)では,これまでの2回の会議における4つの柱(ア違法野生動植物製品の市場の根絶,イ効果的な法的枠組みと抑止力の確保,ウ法執行の強化,エ持続可能な生計及び経済開発)を踏襲しつつ,これらの各項目において,会合に参加した各国・機関が今後実施を予定している取組についても記載し,より行動を重視する姿勢が示されました。
  • (4)次回の会合については,2018年に英国・ロンドンで開催されることが決定されました。

2 評価

  • (1)密猟や野生動植物の違法取引が拡大している中,国際社会もその対策を強化しているものの,更なる具体的な取組が必要であることが強調されるとともに,引き続き国際社会の喫緊の課題として取り組んでいく重要性が共有されました。
  • (2)我が国としては,代表団長のスピーチ等を通じて,これまでの密猟や野生動植物の違法取引に係る我が国の取組及びこの問題に関する継続したコミットメントを示すことができました。


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