地球環境

平成29年12月12日

1 日程

 平成29年12月4日(月曜日)から6日(水曜日)まで,ナイロビ(ケニア)において国連環境計画(UNEP)第3回国連環境総会(UNEA3)が開催され,約170か国の代表,市民団体NGO等のステークホルダー等が出席した。我が国からは,外務省及び環境省からなる代表団が参加した(団長は,高橋地球環境審議官(環境省))。

2 会議の概要

  • (1)国連環境総会(UNEA)は,UNEPの意思決定機関。開催は,原則2年に1回(過去に2014年,2016年に開催)だが,環境面の2030アジェンダの実施の観点から,国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF。首脳級の総会は奇数年に開催))に対して,UNEAが適切にインプットを行う上で貴数年にUNEAを開催することとされ,今年に開催されることとなった。
  • (2)11月29日から12月1日までの3日間は準備会合が,12月4日から12月6日までの3日間は事務レベル会合が,12月5日及び12月6日の2日間は閣僚級の参加者を得てハイレベル会合がそれぞれ開催された。
  • (3)今次会合では,「汚染のない地球に向けて」(“Towards a Pollution-Free Planet”.)がテーマとされ,関連の決議が採択された他,テーマをタイトルに冠した閣僚宣言も採択された。
  • (4)海洋ごみ,環境と保健等に関する14本の決議等が採択された。特に,海洋ごみに関する決議では,海洋プラスチックごみ及びマイクロプラスチックに対処するための障害及びオプションを更に精査するための専門家グループ会合を招集することを決定した。

3 評価

  • (1)今次会合では多数の国際環境問題に関する決議案が採択され,今後,大気,地上,海等を含め,地球上のあらゆる場所での環境汚染を縮小させるために,各国において取組を強化していくことが期待されている。我が国の代表団も,決議案の作成のための協議に積極的に参加し,決議案のとりまとめに協力した。
  • (2)会合中,我が国代表団の団長である高橋地球環境審議官から,「環境汚染の解決に取り組むことにより,経済成長及びイノベーションにつながる」,「日本は,公害経験を克服して培ってきた環境技術やノウハウを提供することにより,世界の環境問題の克服に貢献できる。」とったメッセージを発した。
  • (3)環境分野においては2030アジェンダやパリ協定等の画期をなす国際的合意が形成されてきており,UNEPは国連において環境分野を専門とする唯一の組織としてこれらの実施に主導的な役割を有することから,我が国としてもUNEPの活動に引き続き貢献していく。

地球環境へ戻る