
2009年4月の国連安全保障理事会の主な動き(議長国:メキシコ)
不拡散・北朝鮮
- 日本時間4月5日、北朝鮮によるミサイル発射を受け、ニューヨーク午後、我が国の求めにより開催された安保理の緊急非公式協議において、我が国より、安保理が決議を採択することが望ましいとの立場を表明した。その際、安保理理事国は、安保理としての適切な対応につき、協議を継続することで合意し、関係国との常駐代表レベルの協議を続けた。
- 13日午後に開催された公式会合において、議長声明(S/PRST/2009/7)(PDF)
が発出された。声明は、5日の北朝鮮によるミサイル発射を安保理決議第1718号違反として非難し、北朝鮮に対して同決議の完全履行を求めるとともに、更なる発射を行わないよう要求し、また、同決議の履行を徹底するための具体的手続を盛り込んでいる。
- 4月13日の議長声明を受けて、北朝鮮制裁委員会において精力的な議論が行われた結果、24日、安保理決議第1718号に基づく北朝鮮への禁輸対象の品目拡大や資産凍結対象団体の指定につき合意が得られ、安保理議長に報告された。
スーダン
- 30日、国連スーダン・ミッション(UNMIS)のマンデートを2010年4月30日まで1年間延長する決議第1870号を全会一致で採択した。同決議は、スーダン南北包括和平合意(CPA)履行上の重要課題について、当事者による取組の進展や国際社会、UNMISによる支援と協力を呼びかけている。
- 27日、ダルフール情勢に関してアダダ・ダルフール担当AU国連共同特別代表よりブリーフを受けた。
西サハラ
- 30日、国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)のマンデートを2010年4月30日まで1年間延長する決議第1871号を全会一致で採択した。
中央アフリカ
- 7日、国連中央アフリカ共和国平和構築事務所(BONUCA)の国連中央アフリカ共和国統合平和構築事務所(BINUCA)への移行を勧告する事務総長発書簡を歓迎する議長声明(S/PRST/2009/5)を発出した。
チャド・中央アフリカ
- 24日、事務局より、3月のEUFORから国連中央アフリカ・チャド・ミッション(MINURCAT)への権限移譲後の情勢につきブリーフ説明を受けた。
ギニアビサウ
- 9日、ギニアビサウにおける大統領選挙の日程確定を歓迎する議長声明(S/PRST/2009/6)を発出した。
コンゴ民主共和国
- 9日、ドス事務総長特別代表(SRSG)よりブリーフを受け、議長より、コンゴ(民)政府と反政府勢力の人民防衛国民会議(CNDP)との和平合意や地域諸国の関係改善、DDR進展等を歓迎し、避難民発生や大規模人権侵害等を憂慮するプレス声明を読み上げた。
コートジボワール
中東情勢
- 20日、パスコー政務局長よりブリーフを受け、最近の関係者の外交活動の状況、ガザ情勢、ガザ調査委員会の報告書の準備状況等につき説明が行われた。
ハイチ
- 6日、公開討論が行われ、各国はハイチ国家警察育成の着実な進展を歓迎、治安分野と経済・社会分野のバランスのとれた向上の必要性、透明性ある選挙実施の必要性、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)のプレゼンスが引き続き必要等の意見を表明した。
仲介と紛争解決
- 21日、仲介と紛争解決に関する公開討論が行われ、国連事務局や地域諸国の仲介能力の向上等に関する議長声明(S/PRST/2009/8)を発出した。
児童と武力紛争
- 29日、公開討論を行い、決議1612に基づく監視・報告メカニズムの対象をレイプその他の性的暴力へ拡大すること、不処罰の問題への断固とした対応、国連による非国家主体との接触の奨励等が含まれる議長声明(S/PRST/2009/9)を発出した。
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