
26日の首脳ワーキング・ディナー
平成23年5月26日
5月26日(木曜日)午後8時より約2時間,G8ドーヴィル・サミットのワーキング・ディナーが行われ,G8首脳は,中東・北アフリカ情勢について意見交換したところ,議論の概要は以下のとおり。
1.中東・北アフリカ情勢:地域における変革の動き
- (1)中東・北アフリカ地域の諸国が大きな変革期を迎えている中で,この地域の諸国と国民による政治,経済,社会分野の変革に向けた意欲を前向きなものとして歓迎し,その努力を,各国・地域が支援していくことが確認された。変革の動きに先鞭をつけたチュニジア及びエジプトを支持・支援していくことの重要性について一致があった。また,19日のスピーチにおいてオバマ米国大統領が示した,地域の民主化への移行や改革を後押ししていくとの方針に対する賛同が多くの首脳から表明された。
- (2)菅総理からは,東南アジアには多くのイスラム教徒を抱える国もあるが,国民的な合意を基に寛容な社会を築いてきている,我が国は,東南アジアの民主化や安定,成長に貢献してきた経験・知見も踏まえ,各国の安定的な体制移行及び国内諸改革に向けた自助努力を支えていくとして,具体的には,1)公正な政治・行政運営,2)人づくり,3)雇用創出・産業育成を中心に支援していくことを表明した。
2.個別問題
リビアに対する文民保護を目的とする介入は正当なものであるとの意見や,シリア当局による国民に対する実力行使を非難する意見が,複数出された。
中東和平については,中東地域全体における歴史的変革の動きの中で,イスラエルとパレスチナの間の和平プロセスの進展が一層重要になっていることが確認された。
ウサマ・ビン・ラーディンの死亡について,国際テロ対策における大きな前進との意見が示された。
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