平成24年年5月18日
5月18日,米国キャンプデービッドにて開催中のG8サミットに出席した野田総理と各国首脳との間で行われた立ち話の概要は以下のとおりです。
キャメロン英首相より,先般の訪日の際の対応につき感謝を述べ,野田総理より,欧州復興開発銀行(EBRD)総裁選挙での英国の候補の選出に対する祝意を述べました。また,両首脳は,本年の英国でのオリンピックの準備状況,エリザベス女王即位60周年に際しての天皇皇后両陛下の訪英について言及しました。
野田総理より,オランド大統領の当選について改めて祝意を述べ,仏新内閣の外相その他の閣僚に親日的な人々が配置されていると承知しており,期待している旨述べました。同大統領より,東京電力福島第一原発事故後の現状につき照会があったのに対し,野田総理より,復興は順調に進んでいるが,除染にはまだ時間がかかる,日本には50基の原発があるが,現在は全て停止しており,石油やLNGに依存していること等を説明しました。
両首脳は,TPP交渉参加に向けた両国の議論の現状について意見交換し,引き続き緊密に連絡を取ることで一致しました。
メルケル首相より,日本の経済状況に関する照会がなされ,野田総理より,1-3月期は4.1%の経済成長を達成したこと等現状について説明した上で,引き続き欧州の債務危機は下方リスクであるが,日本はIMFの資金基盤強化のために600億ドルの貢献を表明した他,EUの経済・財政の安定のために協力している旨述べました。また,メルケル首相より,日本における原発状況や代替のエネルギー源について照会があり,野田総理より,夏までに新しい中長期的なエネルギー戦略をまとめる予定であること,また,原発についてはストレステストを行い,安全性が確認されたものについては地元の一定の理解を得つつ,再稼働についての判断をしていくことなどを説明しました。
両首脳より,先般のモンティ首相の訪日の際には有意義な意見交換ができて良かったと述べ,さらに今後とも日伊間で様々な分野において協力していくことで一致しました。