
G8食料安全保障及び栄養のためのニュー・アライアンス
サイドイベント(概要)
平成24年9月26日
9月26日(水曜日)14時00分~16時00分(ニューヨーク現地時間),国連総会の機会を捉え,G8が共催で「ニュー・アライアンス:進捗と今後の方向性」と題するサイドイベントを開催したところ,概要以下のとおり。同イベントでは,本年5月のG8キャンプデービット・サミットで立ち上げられた「G8食料安全保障及び栄養のためのニュー・アライアンス」の進捗状況と今後の取組について議論が行われ,G8,アフリカ諸国の代表者がパネリストを務めた他,メディア,民間企業,市民社会を含め約120人が出席した。
1. 主なパネリスト・発言者
- (1)G8:シャー米国際開発庁長官,ダンカン英国際開発担当大臣,ピエバルクス開発担当欧州委員,岡村外務省アフリカ部長,マティ仏外務省グローバリゼーション・開発・パートナーシップ総局長
- (2)アフリカ諸国:ピン・アフリカ連合委員会委員長,バロイ・モザンビーク外務協力大臣,テフェラ・エチオピア農業大臣,クリバリ・コートジボワール農業大臣,セドゴ・ブルキナファソ農業大臣,カドゥマ・タンザニア農業・食糧安全保障協同組合省副次官
2. サイドイベントの概要
- (1)シャー米国際開発庁長官より,ニュー・アライアンスの下,アフリカ農業分野への民間投資を促進するために国別協力枠組みを策定することが合意され,5月サミット時にエチオピア,ガーナ,タンザニアの協力枠組みを発表したが,今回新たにブルキナファソ,コートジボワール,モザンビークの協力枠組みが完成したことが発表された。また,ピン・アフリカ連合委員会委員長より,ニュー・アライアンスは開発における革新的な官民連携の形であり,民間企業より多くの投資の意図表明がなされたことが歓迎された。
- (2)第1パネルには,ブルキナファソ,コートジボワール,モザンビーク,及び我が国(モザンビークの協力枠組み策定の共同リード国)が参加し,アフリカ3ヵ国の閣僚からは協力枠組みを実施に移し,民間投資を活用して農業開発を進めていく上での国家戦略や抱える課題について説明があった。また,岡村アフリカ部長より,モザンビークの農業分野で我が国が実施している総合的な農業開発プログラム(ProSAVANA)を説明し,来年6月に横浜で開催予定の第5回アフリカ開発会議(TICADV)においても,農業・食料安全保障は重要なテーマとなることを紹介した。
- (3)第2パネルには,エチオピア,タンザニア,米国が参加し,エチオピアとタンザニアの閣僚より,協力枠組みの実施のために幅広い関係者を集めて立ち上げ会合を開催したことや,税制改正や農業関連予算の重点化等の取組を実施していることが紹介された。また,2つのパネルの前後に,ダンカン英国際開発担当大臣,ピエバルクス欧州委員,マティ仏外務省総局長,投資を表明した民間企業の代表者等から,ニュー・アライアンスに対する貢献や今後の取組について発言がなされた。