犯罪

リヨン・グループとは

2005年9月
  1. 薬物、銃器や人の密輸、ハイテク犯罪、資金洗浄(マネーロンダリング)、腐敗など、国境を越えて組織的に行われる国際組織犯罪は、グローバリゼーションの進展とともに、その影の部分として増加しており、社会の安全、「法の支配」、市場経済など、民主主義社会を支える基盤を揺るがす深刻な問題として、国際社会が一致して対処する必要がある。
  2. 「リヨン・グループ」とは、国際組織犯罪に取り組むG8の上級専門家会合の通称であり、1995年にカナダ・ハリファックスで開催された先進国首脳会議(サミット)において設置が決定された。その名は、翌1996年の、フランス・リヨンで開催されたサミットにおいて、会合の成果についての最初の報告が行われたことに由来する。
     リヨン・グループは、国際組織犯罪に立ち向かうための技術的・法的な諸問題の解決に向け、刑事法制から具体的捜査手法に至るまで幅広い政策調整を行う等、大きな成果をあげてきた。このような活動は、国連で行われている国際組織犯罪への取組とも呼応するものであり、国際社会の取組をリードしていくものとなっている。
  3. また、2001年9月11日の米国同時多発テロ発生以後は、国際組織犯罪対策の知見をテロ対策としても活用するとの観点から、リヨン・グループとG8テロ専門家グループ(通称ローマ・グループ)との合同会合を開催し、国際組織犯罪及び国際テロ対策に関する討議を精力的に行っている。
     2005年4月に英国で開催された本件会合では、人身取引、アフガニスタンの薬物、腐敗、インターネット上の児童ポルノ等への対策が議論され、その結果は6月に開催されたG8司法内務閣僚会合に報告された。
  4. 我が国としても、安定と繁栄の基礎である安全な社会を維持するために、リヨン・グループで進められている国際組織犯罪に対する取組に貢献してきており、今後も引き続き積極的に取り組んでいく。
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