1.本調査の目的について
本調査は、テーマ別に経済協力の成果、課題を分析し、今後の我が国経済協力政策の策定と展開に資することを目的としている。具体的には、インドネシアにおいて我が国有償資金協力によって実施された小規模灌漑管理事業(Small Scale Irrigation Management Project:SSIMP)を「参加型開発」の視点から調査し、今後の経済協力に際しての教訓を引き出すことを目的とするものである。
なお、本調査は対象案件(有償資金協力)を中心に「参加型開発」を考えたものである。技術協力を含めた視点からの検討は今後の課題である。
対象案件
案件名 | 協力形態 | 協力期間、金額 E/N | 案件概要 |
小規模灌漑管理事業 | 有償資金協力 | 第1次 19.0億円 89 第2次 81.4億円 94 第3次 167.0億円 97 |
インドネシアで最も開発が遅れた東インドネシアの水資源灌漑農業開発を促進し、農業生産を増大することにより農民の所得向上を図り、地域格差是正と地域の安定に資する。さらに事業の実施を通じ、インドネシアの開発を担う人材を養成する。 |
2.調査方法
本調査では、本会内に「経済協力評価調査委員会」を設置するとともに、以下の調査方法を採用した。
(1)国内有識者からの聴き取り
(2)委員による研究会の開催
(3)現地調査
1999年11月28日より12月12日まで、絵所秀紀、大隈宏、米倉等、中畝義明が下記調査を行った。
(イ)現地政府関係者等からの聴き取り
(ロ)プロジェクトサイトでの聴き取り
3.経済協力評価調査委員会
絵所秀紀 法政大学経済学部教授
大隈 宏 成城大学法学部教授
米倉 等 東北大学大学院農学研究科教授
中畝義明 世界経営協議会研究調査部長