(4)日本の地方創生への貢献
石川県小松市において元隊員が廃寺を改築して作った地域の交流の場(写真:JICA)
静岡県磐田(いわた)市の高校と共同で農業技術の開発に取り組む帰国隊員(写真:JICA)
派遣先の地での学びをいかし、日本の地方創生に貢献している帰国隊員も多くいます。例えば、ドミニカ共和国で障害者教育の指導者育成に当たった隊員は、コミュニティの連帯意識が強い同国での経験が原点となり、帰国後は地元の石川県のコミュニティづくりに取り組み、廃れた建物を高齢者用デイサービス施設として活用するとともに、周辺に娯楽施設や飲食店を作り、同地域を周辺住民が集まる交流の場所へと変身させました。
また、ザンビアで地域の栄養指導や収入向上支援に携わった隊員は、農地が人々の身近にある首都ルサカでの活動を通して、生計のためだけではない、若い世代の生きる力を育むための農業に関心を抱くようになりました。その思いを基に、活動終了後は地元の静岡県の農地において、若い世代を惹(ひ)きつけるようなイベントを積極的に開催し、学生向けに探究学習の機会も作るなど、若者と農業の接点作りや就農意識の向上を通した地域創生に取り組んでいます。
バヌアツに看護師として赴任した隊員は、帰国後、地元である鹿児島県の離島の病院を担当する保健師として勤務しています。中心部へのアクセスが悪いために十分な治療サービスの提供が難しいという点は、両地域共通の課題であり、隊員はそのような障壁を乗り越えて活動したバヌアツでの経験を、地域でもいかしながら活躍しています。
異国の地で活動する中で改めて日本の魅力に気づき、帰国後は地元に戻り、地域振興に取り組む隊員も少なくありません。地域への移住希望者に対するサポート事業や伝統工芸品をいかしたクラフト製品の開発、廃校をリノベーションした宿泊・娯楽施設の運営など様々な好事例があります。
