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ミレニアム開発目標(MDGs)における日本の取組
中等理数科強化全国展開プロジェクト

項目 内容
国名 ウガンダ共和国
案件開始日 平成20年8月
案件終了日 継続中
案件概要 1.要請背景

 ウガンダ共和国においては、1997年より開始された初等教育無償化政策により、小学校での純就学率が90%を超えるに至り、就学児童数が政策実施以前の290万人(1996年)から740万人(2007年)に急増した。2007年からは中等教育普遍化政策が開始され、中等教育レベルの生徒数も1.2倍に増加した 。中等教育の量的拡大と同時に質的改善も大きな課題となっている。教員の多くは教師・理論中心の教授法を取っており、教科知識も十分ではない。また、中等教員対象の現職教員研修制度がないため、教授法や教科知識を継続して向上させる機会が与えられていない。ウガンダの政策では、科学技術振興、産業育成につながる理数科教育のレベル向上が優先的課題と位置づけられており、これを具体的に実現するための施策として、教育スポーツ省において、理数科教育の強化(理科の必修化)や現職教員研修の実施が掲げられている。

 JICAは、2005年から2008年まで「中等理数科強化プロジェクト(Secondary Science and Mathematics Teachers: SESEMAT)」を通じて、中等理数科教員を対象とする研修の実施およびその制度化に向けたパイロット事業の実施を支援した。終了時評価調査(2008年2月)の結果、SESEMATパイロット事業は高い成果を挙げたことが確認された。この成功事例を全国に普及することを目的として、教育スポーツ省は日本政府に対し支援を要請した。これを受け、2008年8月より「中等理数科強化全国展開プロジェクト(SESEMAT National Expansion Plan)」が24県で開始された。なお、対象県は、開始当初24県(その後の地方行政区域の変更により27県)であったが、ウガンダ側からの拡大要請を受け、2009年9月に34県に拡大。これにより、現在はウガンダ全国73県 が対象となった。

2.協力活動内容

 ウガンダ国の中等理数科教員の資質向上を目的に、対象地域の中等理数科教員(約4,800名)を対象にした現職教員研修、学校管理者等に対する理数科教育啓発活動を行い、パイロット事業を通じて構築された教員研修を行う仕組みの強化を図る。同時に、教員養成校における教授法の改善も目指し、初等教員養成校および中等教員養成校の教官に対する研修も行う。

 2010年3月時点で、対象地域で延べ2,967名(2008年度1,296名、2009年度1,671名)の教員が研修を受講。フェーズI、拡大フェーズ対象地域も含めると延べ4,654名(08年度1,481名、09年度3,173名)が研修を受講。2009年度は全対象地域の理数科教員 のうち9割以上が研修を修了した。このうち、紛争が続いていたウガンダ北部カラモジャ地域の理数科教員に対する研修は、アイルランド(Irish Aid)との連携により実施。

 ウガンダ国内に対する研修だけでなく、周辺国の教育省関係者を招いた授業改善セミナー(2009年、2010年)を開催し、アフリカ地域における理数科授業改善活動も推進している。

事業事前評価 JICAホームページ(PDF)PDF 他のサイトヘ
協力準備調査報告書 実施協議報告書(JICAホームページ) 他のサイトヘ
プロジェクト情報 授業改善セミナーの様子(JICAホームページ) 他のサイトヘ
事後評価 -

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